国連人権理、ウクライナでの調査報告発表 露軍の処刑等確認

国連人権理事会が設置したウクライナの状況に関する独立調査委員会は23日、キーウ(キエフ)州ブチャにて、ロシア軍人による処刑や虐待の事例があり、戦争犯罪があったと結論づけた。

エリック・モーゼ独立調査委員会委員長がジュネーブでの国連人権理事会への報告書発表後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

モーゼ氏は、「ブチャは、私たちが処刑や処刑前の虐待の事例を明らかにした場所の一つだ」と発言した。

同氏はまた、委員会はロシア占領から解放されたハルキウ州イジュームでの大量埋葬に関する報告も調査する意向があると伝えた。

同時に同氏は、調査の現段階では委員会はウクライナにおける違反事例に関与した人物はまだ特定していないとしつつ、それらの人物の名前が確定できた場合には、2023年3月に発表する最終報告書に加えると伝えた。

グレイフ委員は、現在委員会は「道の真ん中あたり」にいると述べ、今後もウクライナのその他の場所で調査が継続されると発言し、また調査テーマも拡大されたと伝えた。同時に同氏は、委員会はロシアの立場のせいで、ロシアが支配するウクライナ領へのアクセスは得られていないとも伝えた。

これに先立ち、国連人家理事会は3月4日、「ロシアの侵略により生じたウクライナにおける人権状況」と第する決議49/1を採択した。この決議により、ウクライナにおける独立国際調査委員会を設置していた。

9月23日、委員会は、国連人権理事会にて、ウクライナのキーウ州、チェルニヒウ州、ハルキウ州、スーミ州にて戦争犯罪が行われたとし、それらはまだ特定されていないロシア軍人により行われたものであるとする口頭報告を行っていた。