ウクライナ北部スーミ州、ロシア軍ミサイル攻撃により住民3名死亡=各地情勢
ウクライナ北部のスーミ州では、17日朝のロシア軍の同州ロムニー地区へのミサイル攻撃により、住民が少なくとも3名死亡、9名負傷した。また、破壊された建物の瓦礫の下に埋もれている住民の救助作業が続いている。
ジヴィツィキー・スーミ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
ジヴィツィキー氏は、「朝の敵のロムニー地区へのミサイル攻撃の詳細だ。5時20分、ロシアのミサイルが民間インフラ施設へと飛来した。少なくとも3名が死亡、9名が負傷した」と書き込んだ。
同氏は、瓦礫の下にはまだ人がいると伝えた。
また同氏は、現在スーミ州では、1625の自治体で停電が生じていると報告し、州民に対して、電気消費のピークの時間帯には節電をするよう要請した。
その他、17日朝の時点の各地軍行政府の情報をもとした報告書の概要以下のとおり。
キーウ市:17日朝、自爆型無人機による攻撃あり。
キーウ市内の自爆型無人機着弾現場の様子 写真:イェウヘン・コテンコ/ウクルインフォルム
ザポリッジャ州(南部):17日未明、ザポリッジャ市へロシアのミサイル2弾着弾。ただし、破壊・犠牲者はなし。
スーミ州(北部)その他:16日には敵はヴェリカ・ピサリウカ共同体の村を多連装ロケットシステム「グラート」や迫撃砲で砲撃、農業企業が損傷。ビロピッリャ共同体が迫撃砲で2回砲撃され、重要インフラが損傷。クラスノピッリャ共同体で、機関銃での攻撃あり。
ドニプロペトロウシク州(南部):17日未明、ロシア軍がミサイル、「グラート」、火砲で攻撃。ウクライナ軍はミサイル3弾を撃墜。1弾がエネルギー・インフラ施設に着弾。ニコポリ地区では、敵がグラートと火砲にて、マルハネツ共同体とチェルヴォノフリホリウカ共同体を砲撃。犠牲者なし。住宅が損傷。
ハルキウ州(東部):ロシア軍は、衝突ラインとロシアとの国境沿いの自治体を砲撃。とりわけ、ヴォウチャンシク市、ヴォウチャンシク共同体の村、ドヴォリチュネ、コザチャ・ロパンなどが砲撃された。ハルキウ地区では、45歳の女性が死亡、47歳の女性が負傷。イジューム地区では住民2名負傷、クプヤンシク地区で1名負傷。
ルハンシク州(東部):ロシア軍は、フレキウカ、ノヴォイェホリウカ、ビロホリウカを砲撃。また最近解放された村々への砲撃を継続。敵は、ウクライナ軍の攻撃に対して、空爆3回、ミサイル攻撃2回、火砲砲撃16回実施。
ドネツィク州(東部):17日未明、ロシア軍は、スロヴヤンシク陶器企業を砲撃。犠牲者なし。また敵は、前線全域で火砲砲撃を継続。16日、ドネツィク州では、住民が4名死亡、10名が負傷。
ミコライウ州(南部):16日夜、ロシア軍は、ミコライウ州を自爆型無人機「シャヘド136」で攻撃。内11機撃墜。敵は、17日未明、ミコライウ市をシャヘド136で攻撃。3機が産業インフラ施設と薬品倉庫に着弾。着弾現場では大型火災が発生し、迅速に鎮火された。犠牲者なし。州内では、ベレズネフヴァテ共同体が恒常的に砲撃を受けている。
ヘルソン州(南部):ロシア軍は、衝突ライン全域で活発な防衛を展開。敵は、ウクライナ軍の位置の把握、砲撃修正のために、ベリスラウ地区とヘルソン地区で無人機使用を継続。ロシア占領政権は、ヘルソン州での住民への選別方策を強化している他、いわゆる「国家機関」の退避を開始した。
その他の地域は相対的に平穏だった。