ヘルソン解放作戦は11月末まで続く可能性あり=ウクライナ軍情報機関トップ

ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長は、ロシアによる占領の続くウクライナ南部ヘルソンの解放作戦は、11月末まで続く可能性が大きいと発言した。

ブダーノウ局長がザ・ドライブへのインタビュー時に発言した

ブダーノウ氏は、現在ヘルソンには、ロシア軍の最も訓練され、最も戦闘能力のある部隊が駐留していると述べ、その多くはロシア軍の空挺部隊、特殊部隊、海兵だと指摘した。同氏は、これらがヘルソンに駐留する部隊の中核部分を担っており、そこに動員された兵力が足されていると指摘した。

同氏はさらに、ヘルソン方面のロシア軍の兵力はおよそ4万人だと発言した。

その他同氏は、ロシア軍がカホウカ水力発電所を爆破する可能性について、「私たちの評価では、もしそのような決定(水力発電所爆破の決定)が下されたとしても、彼らは、私たちの交通手段による通行を不可能とするために、ダムを通る道と水門だけ爆破するだろう」と発言した。同氏はまた、爆破の決定が採択されるとしたら、ウクライナ軍がヘルソンを奪還し、ロシア軍が撤退を決定した時だろうと指摘し、「彼らは、撤退後に、私たちの東岸への移動を妨害するために、西岸から爆破をし始める可能性がある」と指摘した。

加えて同氏は、現時点では、ベラルーシからの侵攻の脅威はないと述べ、その理由として、ベラルーシ領にいるロシア軍の兵力が4300人しかいないことを指摘した。同氏は、「重火器(の数)の観点からと、人員の大半、80%が、動員された兵員から構成されていることから、その集団は(能力が)非常に限定されている。つまり、総括すると、現時点で、ベラルーシ方面からの侵攻の脅威はないと言える」と発言した。

同時に同氏は、状況は、ロシアがヘルソンを失ったら、非常に迅速に変わり得るとも指摘した。同氏は、ロシア軍がヘルソンから撤退した後、戦闘能力のある集団がザポリッジャ方面へ移動することになるし、その一部が北方、ベラルーシへと移動する可能性があり、そうなれば脅威が生まれると指摘した。同氏は、「そのため、私たちは、その点に注意しておかねばならない」と発言した。