ロシア軍、ドネツィク州ヒルニクを砲撃 民間人2名死亡、10名負傷=各地被害
ウクライナへの侵略戦争を続けるロシア軍は12日朝、同国東部ドネツィク州ヒルニクを多連装ロケットシステム「ウラガン」で砲撃した。結果、民間人2名が死亡、10名が負傷した。
ウクライナの検事総局がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
捜査班の情報によれば、12月12日朝、ロシア軍は、ドネツィク州クラホヴェ共同体のヒルニク市をクラスター弾と多連装ロケットシステム「ウラガン」で攻撃。発表には、「砲弾は、市の中心部に着弾。同砲撃の結果、市民2名が死亡、さらに10名が様々な程度の怪我を負った。負傷者はセリドヴェ市の病院へ搬送された。彼らには、専門的治療が施されている」と書かれている。
また、5階建ての集合住宅と銀行の支部が損傷したという。
さらに検察は、テレグラム・チャンネルにて、南部ヘルソン州のヘルソン市にてロシア軍の砲撃により住民1名が死亡したと発表した。
捜査班の発表では、12日、ロシア軍は、一時的占領地から、ヘルソン市と隣接自治体に対して火砲で砲撃を行ったという。市内小地区の住宅街への着弾の結果、住民1名が死亡、4名が負傷したとのこと。また、集合住宅の複数のアパートで火災が発生したと報告された。
暫定評価では砲撃は多連装ロケットシステムと榴弾砲で行われたと書かれている。
その他12日9時時点の各地軍行政府の情報をもとにした報告書の概要以下のとおり。
スーミ州(北部):12日朝、セレディナ=ブダ市近郊への迫撃砲による砲撃あり。11日、敵は、ヴェリカ・ピサリウカ共同体を2回砲撃。民家が損傷。
ザポリッジャ州(南部):ロシア軍は過去24時間、オリヒウシケ、マリニウカ、シェウチェンコ、ノヴォダニリウカ、オリヒウ、マリ・シチェルバキ、ステポヴェ、カムヤンシケ、フリャイポレ、ザリズニチュネ、ドロジュニャンカ、チャリウネ、テミリウカ、ビロヒルヤ、ノヴォダリウカ、ノヴォアンドリーウカ、シチェルバキ、マラ・トクマチュカ、ポルタウカ、プラウニ、パウリウカの民間インフラを砲撃。アパートやインフラ施設の破壊につき12件の通報あり。
ドニプロペトロウシク州(南部):12日未明、ニコポリ地区への砲撃あり。ロシア軍は、ニコポリ共同体やマルハネツ共同体を「グラート」「ウラガン」、重火器で砲撃。犠牲者なし。
ハルキウ州(東部):過去24時間、クプヤンシク地区、ハルキウ地区、ヴォウチャンシク地区、イジューム地区への敵の砲撃確認。犠牲者なし。ハルキウ地区フリボケでは、敵の砲撃で民家2軒が炎上。犠牲者なし。バラクリヤでは、58歳の女性が爆発物で中度の負傷。
ルハンシク州(東部):ウクライナ防衛部隊は、ステリマヒウカ地区、マキーウカ地区、sレブリャウシケ森林地帯で敵の侵攻を撃退。クプヤンシク方面とリマン方面では、敵はノヴォセリウシケ、ステリマヒウカ、ピシチャネ、ネウシケ、ジブロヴァ、マキーウカ、プロシチャンカ、チェルヴォノポピウカ各地区を砲撃。
ドネツィク州(東部):ロシア軍は、コスチャンティニウカをミサイルで砲撃。旧学校校舎と民家が損傷。バフムート近郊、アウジーウカ近郊、マルインカ近郊、クラスノホリウカ近郊で活発な戦闘が発生。州内の状況は引き続き困難。州内では過去24時間で、民間人が1名死亡、3名負傷した。
写真:キリレンコ・ドネツィク州軍行政府長官
ミコライウ州(南部):12日未明、ロシア軍は、迫撃砲で多連装ロケットシステムでオチャキウ共同体の海上を砲撃。犠牲者なし。11日夜のクツルブ共同体の自治体への敵の砲撃で、経済施設が破壊され、社会インフラ、住宅が損傷した。犠牲者なし。
ヘルソン州(南部):ロシア軍は、州内の民間インフラ、住宅への砲撃を継続。ハウリリウカ、ドゥドチャニ、クチュカリウカ、ズミーウカ、ベリスラウ、チェルヴォニー・マヤク、リヴォヴェ、イヴァニウカ、ゼレニウカ、インジェネルネ、チョルノバイウカ、アントニウカ、ドニプロウシケ、ヘルソンが砲撃を受けた。被占領下へニーチェシク市共同体の状況が引き続き緊迫。多くのロシア軍人がアラバト砂州に駐留している。
その他の地域は相対的に平穏だった。