ウクライナ軍は、メリトポリ方面のロシア軍の重要拠点3点を攻撃=市長
ザポリッジャ州メリトポリのフェドロウ市長は、12月10、11日、ウクライナ軍は一時的被占領下にあるメリトポリ市と同周辺のロシア軍の重要拠点3地点を攻撃したと伝えた。
フェドロウ市長がキーウ市内のメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムでの記者会見時に発言した。
フェドロウ氏は、「メリトポリ市とメリトポリ地区に関しては、露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)たちにとって最も地獄だったのがこの週末だ。何より、メリトポリから20キロ離れたボフダニウカにある彼らの検問地点が破壊された。そこは象徴的な場所である。というのも、そこには露シストたちの流通の結節点があり、彼らはそこで軍事機材の鉄道による移動を行っていたからだ」と発言した。
同氏は、2つ目に、防空や航空制御のために使われていた通信局が破壊されたと報告した。
さらに同氏は、3つ目に破壊されたのは、メリトポリ近郊のホテル・レストラン施設だとし、そこにはロシア連邦保安局(FSB)の部隊が常に駐留し、分析、データ解析を行っていたと指摘した。さらに同施設敷地内には、オセチア部隊の軍人が休暇を取っていたという。
同氏は、「その3地点で露シストたちは、数十人の不可逆的損失を被ったのだ。さらに、約200人の露シストが病院へ向かった」と伝えた。
加えて同氏は、今回の攻撃はロシア軍人や対敵協力者たちに大きなパニックを引き起こしているとし、彼らはホテル施設以外の2地点は安全だと思っていたと指摘した。現在彼らは別の場所へと移動して、新たな場所を隠蔽しなければならなくなっているが、フェドロウ氏は、新しい場所もまた地元住民にとってウクライナ軍に通報されるだろうと発言した。
同時に同氏は、ロシア軍は、今回の攻撃で怯えるあまり、地元住民への圧力を強めており、11日からは家宅捜索を強めているだけでなく、市場でも捜索を行っており、先週からはプロパガンダテレビ局が「パルティザン」や「脱走兵」を摘発したという偽の番組の収録を行っていると報告した。撮影は、メリトポリ住民の家から「右派セクターの絵葉書」やウクライナ軍の身分証明書などが見つかる内容となっているのだという。
その他同氏は、被占領地からの避難は困難であり、動員対象年齢の男性は全く脱出ができず、1週間で避難ができたのは400人だけだと伝えた。また、占領政権は、メリトポリ住民に対して、「軍事委員会」へと出頭するようショートメールを拡散しているという。