ロシア軍のミサイル攻撃でウクライナ全土で緊急停電=各地状況
16日朝のロシア軍のウクライナ各地に対する大規模ミサイル攻撃により、ウクライナ全土で緊急停電が導入されており、水・暖房の供給も停止している。
ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官がテレグラム・チャンネルで伝えた。
ティモシェンコ氏は、「ウクライナ複数州の電力施設への『飛来』と関連して、全国で緊急停電が導入されている。停電と水・暖房の供給の一時的停止に理解を持って接するようお願いする」と伝えた。
また同氏は、関係当局職員が着弾現場で作業をしていると伝えた他、必要が生じたら、各地に設置され、電気、通信、暖房、水などが用意されている「不屈ポイント」を利用して欲しいとし、最寄りのポイントはnezlamnist.gov.uaやテレグラム・ボット@nezlamnistbotを通じて見つけられると伝えた。
なお、現在、チェルカーシ、ポルタヴァ、ハルキウ、スーミ州、キロヴォフラード州にて完全停電が生じていることがわかっている。
ウクライナ空軍司令部のイフナト報道官は、同日テレビ番組出演時に、今回のロシア軍の大規模ミサイル攻撃にて、すでに60弾以上のミサイルが発射されたと伝えた。
同氏は、「現時点で、ウクライナ領を飛来する60弾以上のデータがある」と伝えた。
クリチコ・キーウ市長は、テレグラム・チャンネルにて、ミサイル攻撃を受けて市内の地下鉄の運行は全て一時的に停止しており、地下鉄駅はシェルターとして利用されていると伝えた。
また南部ドニプロ市でも、ドニプロ市議会交通局がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍ミサイル攻撃により生じた停電により、同市の地下鉄や電力を用いる交通機関は運行しておらず、地下鉄駅はシェルターとして利用されていると伝えた。
キーウ州のニェビトウ州警察長官は、テレグラム・チャンネルにて、同州で撃墜したミサイルの破片を公開した。
ニェビトウ氏は、「空の危険は継続している。先ほど、撃墜した敵のミサイルの破片をキーウ州警察が発見した。ミサイルは防空部隊が破壊した。犠牲者は、幸運なことに、出ていない」と書き込んだ。
南部ザポリッジャ州のスタルフ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、同州には約15弾のミサイルが飛来したことが確認されていると伝えた。
ティモシェンコ宇大統領府副長官は、テレグラム・チャンネルにて、南部クリヴィー・リフ市にて住宅への着弾があり、瓦礫の下に人が埋まっている可能性があると伝えた。
ヘルソン州検察は、同日朝、ヘルソン市に対してロシア軍が住宅地へ砲撃を行い、集合住宅の複数のアパートで火災が発生し、1名の住民が死亡、3名が治療を受けていると報告した。
これに先立ち、16日朝、ロシア軍がウクライナに新たな大規模ミサイル攻撃を開始した。クリチコ・キーウ市長は、キーウ市内の3地域(デスニャンシキー、ドニプロウシキー、ホロシーウシキー)で爆発音が響いたと発表している。