「プーチンに少しでも尊厳があれば、戦争は今日にでも終わる」=バイデン米大統領

バイデン米大統領は、ロシアの対ウクライナ戦争は、プーチンに尊厳があれば今日にでも終わり得るだろうと発言した。

バイデン米大統領がワシントンを訪問したゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

バイデン氏は、「それは、プーチン氏に少しでも尊厳があり、正しいことを行い、(編集注:ウクライナから)立ち去れば、今日にでも終わり得るだろう。しかし、それは生じない。それは、今は生じないのだ…。私たちは、ウクライナが戦場で成功を達成するのを支援し続ける」と発言した。また同氏は、協議の局面になれば、ゼレンシキー氏はそこでも成功を達成するだろうとし、「なぜなら彼は戦場で勝つからだ」と指摘した。

また同氏は、プーチン氏は戦争を始めた時に、西側と北大西洋条約機構(NATO)の団結を壊せることを期待するという誤算を犯したと指摘し、第二次世界大戦以降、西側がこれほど団結していることはこれまでなかったと発言した。

さらに同氏は、欧州の同盟国がウクライナを支え続けるよう説得するために、多大な努力を払い、何百時間も費やしてきたとしつつ、それは彼らの利益であるとも発言した。同氏は、「彼らはそれを完全に理解している。しかし、彼らはロシアとは戦いたがっていない。彼らは、第三次世界大戦は欲していない」と指摘した。

そして同氏は、「彼らは、ウクライナが戦場で成功を達することができれば、それ(第三次世界大戦)を回避できると思っている」と補足した。

その他同氏は、米国はウクライナに対して、「ウクライナが自分を守り、戦場で成功を達成するために必要なもの」を提供しているとしつつ、同時に、NATOの弱体化を看過してもいけないと発言した。

なお、21日、ゼレンシキー大統領は、米ワシントンを訪問し、バイデン米大統領と会談を行った

これに先立ち、同日、米国政権は、ウクライナに対する総額18.5億ドルの新しい軍事支援を発表している。同支援には、防空システム「パトリオット」のウクライナへの供与が含まれている。

ゼレンシキー氏は、記者会見時、「私たちは、防衛能力を今後数か月どのように強化していくかにつき、明確な理解がある。私は、それについて今は詳細に話したくない。どうしてかは皆がわかると思う。しかし、私は、それにつき、バイデン大統領に非常に感謝している」と発言している