「プーチンは戦略的目標を達成できずに、消耗戦を始めた」=ウクライナ軍参謀本部

ウクライナ軍参謀本部のフロモウ総作戦局副局長は12日、ロシア軍は2022年にいわゆる「特別作戦」の戦略的目標を達成できなかったところ、消耗戦を遂行するという決定を採択したと指摘した。現在ロシア軍は、ウクライナ東部ドネツィク州全域の制圧を望んでおり、その先にはザポリッジャ州左岸の制圧を目論んでいるが、現時点では結果は出ていないという。

フロモウ副局長が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

フロモウ氏は、「概してプーチン政権は、ウクライナ経済とウクライナ軍の全体の消耗や、クレムリンの血塗られた野心に対して無関心ではない諸国によるウクライナへの支持の低下を期待しながら、時間を稼ぎたいと思っている。近々、敵がドネツィク州の州境に到着しようとし(編集注:同州全域を制圧しようとするという意味)、その後は、ザポリッジャ州右岸を制圧する行動を活発化させるかもしれない。ウクライナの重要インフラ、何より電力インフラの破壊のためには、クレムリンは、今後も私たちの国家の奥地にある施設に対するミサイル攻撃・空爆を行うだろう。その烈度は、ロシアの防衛産業複合体による国軍への長・中射程の高性能攻撃手段の納入能力に左右される」と指摘した。

さらに同氏は、ウクライナにおける戦闘の烈度には、イランからロシアへのミサイルや攻撃型無人機の輸出能力も影響を与えると指摘した。