ロシアの地政学的敗北なくして、ロシア社会に変化への準備はできない=ロシア野党政治家

ロシアの野党政治家であり、元チェス世界チャンピオンのガルリ・カスパロフ氏は、ロシアが戦争に負けることが明白にならない限り、ロシア社会はどのような変化に対しても準備ができないだろうと発言した。

カスパロフ氏がウクルインフォルムへのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。

カスパロフ氏は、「残念ながら、戦争に負けることが明白にならない限り、ロシア社会はどのような変化に対しても準備ができないことを、理解せねばならない。歴史的経験が、ロシアにおける変化は地政学的敗北とともに始まるということを教えている。クリミアのウクライナへの回帰は、そのスタート地点となるはずであり、その後、もしかしたら、ロシアの文明的家族への回帰プロセスが始まるかもしれない」と発言した。

また同氏は、ウクライナに対する戦争におけるロシア側の多大な損耗数はロシアの国内情勢には今のところ影響を及ぼしていないと強調し、それにはいくつかの理由があると説明した。

同氏は、1つ目の理由は、単純にロシアが大きな国であることだと指摘し、加えて「2つ目は、人口格差を見てみたら、プーチンがモスクワやサンクトペテルブルクでの大規模徴兵を避けていることがわかる。ブリヤートやトゥヴァや、ロシアの停滞した地域、クルガンのようなところでの多大な損耗、ロシアの政治的状況には影響を及ぼさないのだ。しかし、モスクワとペテルブルクは、今のところそれ(多大な損耗)を感じていない」と発言した。