「クリミアが占領されている間は、戦争が終わっていないということ」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナはクリミアの脱占領を目標としており、それが実現して初めて戦争が終了したことになるのであり、クリミアなき「平和」は勝利ではないとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領が米CNNへのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「私たちはクリミア抜きのウクライナは想像できない。そして、クリミアがロシアの占領下にある間は、それが意味するのは一つ、『戦争はまだ終わっていない』ということである」と発言した。

記者から、クリミア抜きに平和に到達するというシナリオはあるか、と問われると、ゼレンシキー氏は、「その時は、それは勝利とはならない」と発言した。

その他同氏は、傭兵集団「ヴァグネル」の反乱につき、プーチンの同出来事への対応は弱かったとコメントした。同氏は、「私たちは、プーチンの反応を見ている。それは弱い。第一に、私たちは、彼が全てをコントロールしているわけではないのを見ている。ヴァグネルによるロシア深部への前進といくつかの地域の制圧が示しているのは、それを行うのがどれだけ容易かである。プーチンは、地域の状況をコントロールしていない」と発言した。

そして同氏は、「彼がかつて有していた政権の垂直構造の全てが、崩れているのだ」と指摘した。

また同氏は、ウクライナの情報機関の報告によれば、クレムリンはヴァグネルのトップ、プリゴジン氏の社会における支持を測っていたとし、ロシア社会の半分がプリゴジン氏とヴァグネルの反乱を支持していたと発言した。

加えて同氏は、最近キーウを訪れたバーンズ米中央情報局(CIA)長官と自身や、ウクライナの情報機関代表者との会談についてコメントした。その際同氏は、自身とバーンズ氏の会談が報道されているのを見て、驚いたと述べた。その際同氏は、「私とCIA長官の対話は、常に舞台裏で行われねばならないものだ」と指摘し、「私たちは重要なことを協議している。ウクライナには何が必要か、ウクライナはどのように行動する準備ができているかだ」とコメントした。

なお、バーンズ氏は、全面侵攻が始まってからこれまでに複数回ウクライナを訪れている。

ゼレンシキー氏は、「私たちには、CIAとの間に秘密はない。なぜなら、良い関係が築かれているからであり、私たちの情報機関も対話している」と伝えた。さらに、同氏は、常用は非常にシンプルだとし、「私たちとCIAの間の関係は良い。私たちは対話している。私は、戦場に関係し、私たちに必要な、重要なことを全て話している」と述べた。

写真:大統領府