ロシア軍、ウクライナをミサイル・自爆型無人機で再度大規模攻撃 キーウで破片により2名死者
ウクライナへの全面侵略戦争を続けるロシア軍は30日未明、ウクライナ各地をミサイルと自爆型無人機で再び大規模に攻撃した。発射されたミサイルは全弾撃墜、無人機は16機中15機撃墜されたものの、落下した破片で民間人に死傷者が出ている。
キーウ市では、撃墜されたミサイルの破片で2名の警備員が死亡した。キーウ市軍行政府がポプコ長官の発言をテレグラム・チャンネルで伝えた。
ポプコ氏は、「残念ながら、シェウチェンキウシキー地区での破片の企業敷地への落下にて、暫定で、2名が死亡した。もう1名が負傷。同人物には治療が施されている」と伝えた。
さらに同氏は、亡くなったのは、企業の警備員で、「非常に若い男性だ。26歳と36歳だった」と書き込んだ。またポプコ氏は、キーウ市内の負傷者は合計3名だと伝えた。
キーウ州では、ニェビトウ・キーウ州警察長官がテレグラム・チャンネルにて、落下したミサイルと自爆型無人機の破片により、3名が負傷、民家6件以上が損傷したと伝えた。
写真:ヴォロディーミル・タラソウ/ウクルインフォルム
またニェビトウ氏は、破片落下後の火災により、69歳の女性が火傷を負い、その他43歳と49歳の男性が軽傷を負ったと伝えた。
さらに同氏は、ガレージと2台の自動車が破壊されたと報告した。
加えて同氏は、州内の別の地区でも、ロシアのミサイルの破片が民家や墓地に落下し、火災が発生したと伝えた。犠牲者は出ていないという。
また同氏は、州内の他の自治体では、自爆型無人機「シャヘド」の攻撃で2階建ての建物が損傷し、救助隊が鎮火を行なっていると伝えた。
中部ジトーミル州では、ブネチュコ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、同州で防空システムが無人機を撃墜したが、落下した破片でインフラ施設と鉄道の線路が損傷したと報告した。犠牲者は出ていないという。
南部オデーサ州のキペル州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍はミサイルにてオデーサ州を攻撃しており、防空システムが稼働していると報告した。
ウクライナ軍のザルジュニー総司令官は、テレグラム・チャンネルにて、防空部隊は本日未明のロシア軍の攻撃の際に、発射された全ての巡航ミサイル28弾と、自爆型無人機16機中15機を撃墜したと報告した。
ザルジュニー氏は、巡航ミサイル28弾は、空中発射型のKh101、Kh555、Kh55で、カスピ海とエンゲルス地区の11機の戦術爆撃機Tu95msから、自爆型無人機「シャヘド136/131」は、プリモルスコ=アフタルスク方面とクルスク方面から発射されたものだと伝えた。
そして同氏は、ウクライナ空軍の防空戦力はその他の防空部隊とともに、全28弾の巡航ミサイルと15機の無人機「シャヘド136/131」をキーウ州、チェルカーシ州、オデーサ州、ミコライウ州で撃墜したと報告した(編集注:ウクライナ空軍の発表では、チェルカーシ州ではなく、ジトーミル州で撃墜したと報告されている)。