ウクライナ、クリミア近海の天然ガス・石油掘削リグのコントロールを特殊作戦で奪還
ウクライナ国防省傘下情報総局は11日、同局部隊が特殊作戦により、黒海海上のクリミア近海に設置されているガス・石油掘削リグ、通称「ボイコの塔」のコントロールを取り戻したしたと発表した。
情報総局がテレグラム・チャンネルで伝えた。
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発表には、「ウクライナ国防省情報総局部隊が『ボイコの塔』のコントロールを確立するユニークな作戦を実施した。コントロールを取り戻したのは、掘削プラットフォーム『ペトロ・ホドヴァネツ』『ウクライナ』と、自力掘削装置『タウリダ』、自力掘削装置『シーヴァシュ』である」と書かれている。
動画:情報総局(テレグラム)
さらに、特殊作戦部隊は作戦遂行時に、ヘリ用無誘導航空ミサイルや、黒海海上の船舶の動きを追跡できるレーダー「ネヴァ」という貴重な戦利品を鹵獲したと伝えた。
今回の作戦の際、ボートにのったウクライナの特殊作戦部隊とロシアの戦闘機Su30との間で交戦が生じ、結果、ロシアの戦闘機は被弾し、退却を余儀なくされたと書かれている。
情報総局は、通称「ボイコの塔」と呼ばれる黒海海上のクリミア近海の掘削リグは、2015年にロシアに奪われていたものと説明している。また同局によれば、2022年のロシアの全面侵略戦争開始以降は、ロシアはこの施設をヘリの発着場やレーダーの配備場所として利用していたという。
同時に、ウクライナ外務省は11日、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、今回の採掘場の奪還につき、「ウクライナは2014年にロシアに占領された黒海海上のクリミア近海にある『チョルノモルナフトハズ』社の天然ガス・石油掘削リグのコントロールを奪還した」と発表した。
外務省はまた、「黒海解放が継続している。クリミアは、ライン上の次である」とも指摘した。