ロシアは海上からウクライナを攻撃し続けるために、無条件停戦には同意しない=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は6日、ロシアは海上からウクライナを攻撃し続けるために、無条件停戦には同意しないだろうとの見方を示した。
ゼレンシキー大統領が同日の動画メッセージの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、6日のロシア軍のミサイル攻撃が黒海海上からも行われたことを喚起した。
その際同氏は、パートナーたちは、海上のどの地点のどの艦船からミサイルの発射が行われたかを把握していると指摘した。
同氏はそして、「それは、ロシアが外交を歪めていること、ロシアが無条件停戦に向かわないことの理由の1つだ。彼らは、海上から私たちの町、私たちの港を攻撃する機会を残しておきたがっている」との見方を示した。
加えて同氏は、「海の停戦」は単に自由な航行と海を通じた食料供給だけの話ではなく、何よりも安全全般と平和を近付けることの話だと訴えた。
同氏はその上で、ロシアのプーチンは戦争を終わらせたがっておらず、より強大な力を備えた上でいつでも戦争を再燃させられる機会を自らに残しておく手段を模索していると指摘した。
同氏は、だからこそロシアへのあらゆる形の圧力が必要なのだとし、それはウクライナの自衛能力の強化、制裁の維持、ロシアに殺人の機会を与えない外交や対話のことだと指摘した。
そして同氏は、「もし停戦があるとすれば、それは無条件のもので、人の命の破壊を一切許さないものでなければならない。ウクライナは米国の提案、完全かつ無条件な停戦の提案に同意した。プーチンは拒否している。私たちは米国の反応を期待している。今のところ反応はない。欧州における、世界における、平和を望むすべての人の反応を期待している」と伝えた。
これに先立ち、5日夜から6日朝にかけて、ロシア軍はウクライナに対して弾道ミサイル、巡航ミサイル、無人機による攻撃を行った。ウクライナ空軍は、ロシア軍が空中、地上、海上発射型のミサイルと自爆型無人機による組み合わせた攻撃を実施し、黒海海上からも巡航ミサイル「カリブル」を8弾発射したと報告していた。
写真:大統領府