ロシア黒海艦隊のクリミアに残っている艦船は主に戦闘能力がないか修理中のもの=ウクライナ海軍報道官

ウクライナ海軍のプレテンチューク報道官は10日、ロシア黒海艦隊の内占領化クリミアに残っているのは、主に戦闘能力がないものか、修理中のものだと発言した。

プレテンチューク報道官がテレビ番組出演中に発言した。

プレテンチューク氏は、「その数(編集注:クリミアに残る艦船数)は判明している。そこで、その物体を数えられないようにするために隠すというのはかなり難しい。しかし、戦闘グループに属していて、現在戦闘準備がなかったり、大規模な修理を受けている。私たちはそこへもしばしば、空撃によって独自の『近代化』を加えたりするが。あるいは、支援グループに属すものもある。それらは、艦隊の非戦闘構成船だが、それらが何らかの著しい脅威をもたらすことはない」と発言した。

また同氏は、セヴァストーポリ湾に残っている船をロシア側は常に移動させていると指摘し、そのような戦術でウクライナからの攻撃可能性を減らしていると説明した。

同氏はさらに、ロシアはクリミアで艦船の建造を続けているとしながら、今のところ「高価な弾薬をそれ(編集注:建造中の艦船)に費やすのは不適切」だと発言した。

黒海とアゾフ海のロシアの艦船の存在について、同氏は、状況は安定しており、敵の艦船は海上には出てきていないとしつつ、敵は黒海を自爆型無人機「シャヘド」の攻撃(編集注:クリミアから発射した際のルート)のために利用していると伝えた。

その際同氏は、「状況はかなり安定したままだ。(中略)ロシア人は、アゾフ海に出られていないし、出られないだろう。なぜなら、それは致死的に危険だからだ。そのことはもう、彼らにとってすら周知の事実なのだ。黒海に関しては、そこもまた3日間連続で船はいない。潜水艦すらいない。しかし、ご覧の通り、海自体は利用されている。なぜなら、私たちが今日見かけた『シャヘド』は、一時的被占領下クリミアからも発射されているからだ」と発言した。