独国防相、防空システム「パトリオット」のウクライナへの配備はNATOの他の加盟国の同意が必要と指摘
ドイツ連邦共和国のランブレヒト国防相は24日、北大西洋条約機構(NATO)の防衛システムをウクライナのような加盟国外で使用するにはその他のNATO加盟国と同意が必要だと発言した。
ランブレヒト独国防相がポーランドによるドイツ所有の防空システム「パトリオット」をポーランド・ウクライナ間国境付近のウクライナ領側に配置するとの提案に答えて発言した。CNNが報じた。
ランブレヒト氏は、「私たちにとって、ポーランドがたとえ困難な時でも、互いに支え合う同盟国を頼ることができることが大切なのだ。ポーランドのさらされている立場であれば特にそうだ」と発言した。
そして同氏は、だからこそドイツは「航空警備」ミッションの強化とポーランド領にドイツが保有する「パトリオット」システムの配備を提案したのだとし、「『パトリオット』システムは、NATOの統合防空の一部であり、だからこそポーランドにその提案をすることができたのだ」と説明した。
同時に同氏は、そのシステムをNATO加盟国外に配備するのは他の加盟国との同意が必要だとし、「そこから逸脱する提案は、今NATOと私たちの同盟国と協議をせねばならない」と発言した。
これに先立ち、23日、ブラシチャク・ポーランド副首相兼国防相がドイツがポーランドに対して、防空システム「パトリオット」の提供を約束したのに対して、ポーランドはドイツに対して、同システムをウクライナに提供するよう要請していると発言していた。また、24日には、ポーランドのモラヴィエツキ首相が、ドイツがポーランドに供与を約束した防空システム「パトリオット」をウクライナ領の西側国境付近に配置すれば、ウクライナ西部の空を守ることができ、ポーランドへの戦争の流入を防ぐことができると発言していた。