NATOへの招待はウクライナ全土を対象にすべき=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、現在の戦争を真に終結することが目的であれば、ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟の招待を受けるべきだと発言した。

ゼレンシキー氏がCBNへのインタビュー時に発言した。

https://www.youtube.com/watch?v=-CTC-7e4o_0

ゼレンシキー氏は、「ウクライナがNATOを(編集注:ロシアとの戦争に)引き込もうとしているという話は、事実ではない。そのため、私たちは、(編集注:NATOへの加盟の)招待を受けたかったのだし、私たちは戦時下にNATOへは受け入れられないことは知っている。しかし、私たちが戦争を真に終結させたいのであれば、私たちはウクライナに(編集注:招待を)出すべきだ」と発言した。

同氏はまた、そのNATO加盟への招待は、国際的に認められた国境内のウクライナ全土に対して出されるべきだと訴え、それはウクライナの憲法と国際法に関することであり、その点で話すことはないと強調した。その際同氏は、将来の(編集注:効力適用範囲)拡大の可能性を維持した上で、NATOの効力をウクライナがコントロールしている領土内でのみ発揮させることは可能だと指摘した。

さらに同氏は、現在NATO以外に「グローバルな傘」と安全の保証は存在しないと発言した。

そして同氏は、ウクライナは約20の二者間安全保証協定をすでに締結していることを喚起し、それら協定には財政、人道、医療、エネルギーなどの支援、防空、武器、制裁制作などについて記述されていると伝えた。同時に同氏は、国境の防衛を定める安全保証モデルの中で、現時点で効力があるのはNATOだと発言した。

その際同氏は、ウクライナをNATOに招待するというのは最初の一歩であって、NATOへの加盟そのものではないと補足した。同時に同氏は、それは、「ウクライナは将来NATOに入るのか」という問いに対する正直な回答となると指摘し、その一歩はプーチンに対して、ウクライナがNATOに(将来)加盟するという明確なシグナルを与えるものだと説明した。

その上で同氏は、ウクライナは自国領内で戦争がある内はNATO加盟が不可能なことは理解しているとし、「他の国の軍隊をこの戦争に引き込むことは欲していない」とも発言した。