オランダ国防相、EU全加盟国の決定がなくても個別の平和維持部隊をウクライナへ派遣することは可能と指摘
オランダのブレケルマンス国防相は、停戦が合意された場合に、欧州連合(EU)の全加盟国による決定がなくても、EUがウクライナに平和維持部隊を派遣する可能性はあると指摘した。
ブレケルマンス国防相が、蘭トラウ紙へのインタビュー時に発言した。
ブレケルマンス氏は、「EU27か国にとって、統一の見解に達することはしばしば非常に困難だ。緊急性を考慮すれば、満場一致を待たずに決定を採択することは可能だ。そのような場合は、複数の国のグループについての話となり得る。ウクライナは大きく、もしそのような停戦ラインが現れるのなら、そのラインは長くなる。よって、それを信頼できる手段で行うとなると、それは多くの国というだけでなく、大国が必要となってくる」と発言した。
その際同氏は、オランダ自身のそのようなミッションへの参加は現時点では不明だと指摘した。
同氏は、「それは、何が提案されるのか、それがどのようなものとなるかに左右されていくことになる。その点から、私たちは、そのための政治的支持があるかどうかを評価せねばならない」と発言した。
トラウ紙は、平和維持部隊を派遣するにはオランダ議会が決定せねばならないが、現在与党であり、議会内最大の極右政党「自由党(PVV)」がウクライナへの軍事支援供与に懐疑的であることから、そのような決定採択はかなり困難となるおそれがあると指摘した。その際同党がウクライナへの現在の軍事支援の継続に大きな困難を伴いながら同意したことが喚起されている。
ブレケルマンス氏は、「オランダは常に、ウクライナにおける戦闘には参加しないと話してきた。私たちはNATOとロシアの直接対決は望んでいないのであり、いかなる『地上のブーツ(派兵)』もあり得ない。私たちはそれを完全に維持している。今は、平和的な停戦の可能性が検討されている。平和維持の話だ。しかし、現時点では、それが実践時にどのようになり得るかについて話すには早すぎる。そのため、私は、出来事を予見することはしたくない」と指摘した。