ウクライナ産はちみつ日本への輸出増加、中国産は減少

ウクライナのはちみつの日本への輸出が増えている。過去5年で日本へのウクライナ産はちみつの輸出は約5倍、19トンから96トンに増加した。

アンドリー・バジン「ウクライナ養蜂業者組合」国際問題担当副代表が発表した。9月30日、Delo.UA通信が報じた。

同副代表の発表では、「ウクライナは、日本へのはちみつ供給を増やしている。2014年時点で、ウクライナ産はちみつの日本への輸出が計19トンだったのが、2017年の総計では96トンとなっていた」と述べられた。

日本の消費者は、1年間で約5万1000トンのはちみつを消費しており、そのうち日本で生産されたものは5%だけであるとのこと。この2017年の消費量は、日本の市場においては5億6100万米ドルに相当する。日本市場のはちみつの70%近くは、中国から輸入されているが、過去10年間でこの割合は目立って減少しており、この中国産はちみつの減少分、ウクライナのはちみつが入ってきているとのこと。バジン副代表は、「質の面での問題や、しばしば中国製品の虚偽表記などもあり、ウクライナのはちみつが気に入られるようになった」と述べた。

また、バジン副代表は、日本人はウクライナのはちみつ製品をアメリカや欧州連合(EU)よりも高値で買う傾向があるが、基準はこれらの国よりはるかに厳しいこと、また、日本では、おおむね明るい色で透明のはちみつが人気があり、また、アブラナとアカシアのはちみつを混ぜたものが好まれること、加えて自然な製品であることが表記されると、製品はさらに評価されることが指摘された。

さらに、輸出業者は、食料安全の国際基準にのっとった認定がなされる必要があることが説明された。ウクライナの輸出業者は、日本へのはちみつ輸出のための許可を得る必要があり、加えて、このような企業は日本への食料品・医薬品を管理する国家機関への登録をしなければならないことが伝えられた。

なお、ウクライナは、世界のはちみつ生産量で5位以内に位置しており、生産されたはちみつの半分以上が国外へと輸出されている。国際連合食糧農業機関(FAO)のデータによれば、2017年のウクライナのはちみつの輸出量は、6万8000トンであり、総額1億3400万米ドルに相当した。

ウクライナは、国内市場の消費量よりもはるかに多くのはちみつを生産しており、EU加盟国と米国でその多くが消費されている。はちみつは、EU加盟国に約70%、アメリカに約30%輸出されている。