ゼレンシキー大統領、米シリコンバレーでウクライナのIT産業の活躍を紹介

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訪米中のゼレンシキー大統領は3日、サンフランシスコ・シリコンバレーにて、同地の投資家や主要な財団や事業支援組織の代表者と面会し、ウクライナのIT産業の活躍を紹介した。

ウクライナ大統領府広報室が伝えた

ゼレンシキー大統領は、「私たちの会談は、ここ、シリコンバレーで行われている。ウクライナのIT分野の成長、イノベーションの展望を話し合うのには、素晴らしい機会だ。私たちの国は、急速に変貌しており、イノベーションを導入している。過去1年で、私たちは、デジタル分野で真の突破を実現してみせた。同時に、私たちは、まだ多くのことを行わなければならない」と発言した。

大統領は、ウクライナは過去2年間で「デジタル国家」建設に向けて大きな飛躍を遂げており、またウクライナのIT産業は特に人材の面で莫大な潜在力を抱えていると指摘した。

また大統領は、ウクライナは、自国製品を開発する上で高い潜在力を持っており、それを実現するための条件を確保する必要があると発言し、「そのために私たちは、IT企業のための最高の税制・法制『ジーヤ・シティ(Diia City)』を作っている」と強調した。

大統領は、その実現により、ウクライナのIT産業の今後3〜5年間でその年間収益を60億ドルから165億ドルまで拡大し得るとし、ウクライナのGDPにおけるIT分野の割合は10%を達成するだろうと指摘した。さらに大統領は、IT分野における雇用は2025年までに45万まで拡大することが見込まれていると述べた。

その上で大統領は、ウクライナ政府は国内外の投資家を最大限サポートするとし、ウクライナでウクライナの居住者となり1億ドル以上の資本金を持って企業を設立することを支援する特別な法制度が存在することを喚起した。

大統領はまた、政府は投資家の希望を考慮する、話を聞く準備があるとし、ウクライナは投資家をサポートすることを目的とする法改正の面で非常にフレキシブルであると指摘した。

大統領は、「ウクライナは、米国ビジネスとのIT分野の投資協力にオープンである。私たちは、あなた方のビジネスがウクライナに代表部を開設することのみに関心を抱くのではなく、ウクライナのイノベーション製品に投資をすることにも関心を持って欲しいと思っている」と発言した。

その他大統領は、Lyft社とStellar Development Foundation社代表と個別に会談を行った。

なお、ゼレンシキー大統領は現在米国を訪問している。1日には、バイデン米大統領と会談。その後、大統領訪問団はカリフォルニア州へ移動した。訪米は5日まで続く。