IMF、ウクライナへの融資審査を終了 8.9億ドル引き出し可能に

29日、国際通貨基金(IMF)は、拡大信用供与(EFF)の一環で、ウクライナに対する8.9億ドルの資金の引き出しを可能とする決定を下した。

IMFが公表した

発表には、「IMF理事会は、ウクライナのための拡大信用供与(EFF)の一環での延長アレンジメントの第1回レビューを本日完了し、それが約8.9億ドル相当の資金を引き出すことをウクライナ政権に許可することになる」と書かれている。

同時にIMFは、「戦時下にもかかわらず、(ウクライナ)経済は2022年の急速な収縮後に、予想以上の回復力を見せてきた。内需が回復し、インフレが減速、外貨準備高が堅調で為替市場が安定する中で、2023年のGDP成長率は1〜3%に改善されている」と報告した。

さらにIMFは、ウクライナ政権は「厳しい条件の中で、EFFの下での自らの義務の履行で著しい進展を達成し、4月末時点での適用されていた全ての定量的効率基準を満たした」と指摘した。また、6月末までの構造的基準も達成されており、EFFに対して引き続き高いコミットが示されているという。

これに先立ち、今年3月31日、IMF理事会は、ウクライナに対する4年間で総額156億ドルの新しい融資プログラム(拡大信用供与措置(EFF))を承認していた。