ウクライナ、連日隣国から電力を緊急供給 露軍攻撃による電力不足続く

ウクライナでは、過去24時間の消費者電力需要に対して、国内の発電に加え、ポーランド、ルーマニア、スロバキアからの商業輸入と緊急供給支援で補った。

12日、ウクライナのエネルギー省広報室が報告した

同時に、緊急電力供給の総量は、1日の消費量の3%未満だと説明されている。

12日には、すでにウクライナの要請を受けて、ポーランド、ルーマニア、スロバキアが緊急電力供給を実施したという。

さらにウクライナは、ポーランドの電力システムから余剰電力を受け取るという。

電力システムに対する著しい損傷により、エネルギー省は消費者に対して、夜間のピーク時(とりわけ17時から22時にかけて)電力を多く消費する製品の使用を減らすよう要請している。

産業界に対しては、電力システムへの負荷軽減のために、生産プロセスの見直しと、停電を回避し、電力システムの強靭性を高めるための最大限の電力輸入を行うよう提言されている。

その他、東部ドネツィク州で炭鉱が停電したとしつつ、企業には従業員はいなかったと書かれている。

本日の電力の輸入量は、毎時6871MWとなると予想されているとのこと。

これに先立ち、8日、ロシア軍は、ウクライナのヴィンニツャ州、ザポリッジャ州、イヴァノ=フランキウシク州、キロヴォフラード州、ポルタヴァ州、リヴィウ州の電力インフラ施設をミサイルと無人機で大規模に攻撃した。これにより、DTEK社の3つの火力発電所や、住宅、教育施設、病院が破損している。

ウクライナのシンクタンク「ラズムコウ・センター」のヴォロディーミル・オメリチェンコ・エネルギー問題代表は、現在ウクライナの発電能力の70%以上が破壊・破損されたか、占領されていると伝えており、国民による省エネの必要性を訴えている