ウクライナの冬季最悪のシナリオで停電は1日最大8時間=電力会社

ウクライナの電力会社「ウクルエネルホ」のブレフト取締役会会長代理は31日、ロシア軍がウクライナのエネルギーインフラを攻撃し続け、その攻撃が成功した場合、冬季の1日の計画停電は最大8時間適用される可能性があると発表した。

ブレフト氏がテレビ番組出演時に発言した。

ブレフト氏は、「最悪のシナリオとは、私たちの施設と発電機が攻撃され続けることだ。そのような条件下で、電力輸入がある場合、寒期、最大2列の計画停電の制限となるかもしれない」と発言した。

同氏はその際、1列の計画停電とは4時間の停電のことだとし、つまり、寒期の最悪のシナリオが生じた場合、最大8時間の停電があり得るということだと説明した。

その際同氏は、「私たちは、全ての火力・水力発電を破壊することはできないということに基づいて考えている。また、一定のアクティブ・ディフェンス計画も策定されている」と強調した。

同氏は、他のシナリオの場合は、冬季に「電力事業者のことを思い出すことはなくなる」としつつ、他方で、前線隣接地域ではそれぞれ特別な事情があるだろうとも指摘した。

加えて同氏は、「現在、敵は激しい戦闘行為が行われている国境隣接地域に注意を集中させている。それは6州で、私たちと発電施設から、配電システム施設へと焦点が移っている」と発言した。

そして同氏は、現在そのような施設の防護が組織されていると伝えた。

これに先立ち、9月19日、国連ウクライナ人権監視団のダニエル・ベル団長は、ロシアは今年3月から8月にかけて、ウクライナ各地のエネルギー施設に対して大規模な攻撃を9回にわたって実施したとし、これによりウクライナの冬季は4時間〜18時間の停電が続くおそれがあると発言していた