戒厳令確定法・大統領令が官報「ウクライナの声」に掲載:戒厳令の発効

最高会議(国会)の官報である「ウクライナの声」11月28日版にて、11月26日付「大統領令第393/2018『ウクライナ戒厳令発令』の確定」法と、同大統領令が掲載された。

同法には、とりわけ、最高会議が同大統領令を確定させること、また、大統領令により戒厳令が発効するのが、ヴィンニツャ州、ルハンシク州、ミコライウ州、オデーサ州、スーミ州、ハルキウ州、チェルニヒウ州、ドネツィク州、ザポリッジャ州、ヘルソン州、アゾフ海・ケルチ海峡のウクライナの内水となることが定められている。

加えて、同法には、戒厳令の期間中、国家安全保障・防衛への脅威に応じた期間と規模による部分的動員が大統領により告知されるとある。

また、公布をもって同法が発効すると記載されている。

同時に公表された大統領令には、ウクライナの戒厳令が2018年11月26日14時00分から12月26日14時00分までの30日間発効すると記載されている。

これまでの報道にあるように、11月26日、最高会議は、ウクライナ国内10州、30日間限定で戒厳令を発動させる法案「大統領令『ウクライナ戒厳令発令』の確定」を採択していた。

28日、パルビー最高会議議長とポロシェンコ大統領が、同法に署名した。

11月25日、ロシア連邦の国境警備船が、オデーサからマリウポリへ向かっていたウクライナの艦船3隻に対し激突や砲撃などの攻撃的行為をとった。その後、ロシア特殊任務部隊がこの3隻(ベルジャンシク、ニコポリ、ヤニ・カプ)をだ捕した。ウクライナ海軍の情報では、この3隻に乗っていた24名のウクライナ軍人全てが拘束された。