在伊ウクライナ大使館、「ドネツィク人民共和国代表部」開設に関し、イタリア外務省に抗議

在イタリア・ウクライナ大使館は、イタリア外務省に対して、同国ヴェローナ市に、ウクライナ東部の違法武装集団「ドネツィク人民共和国(DPR)」の「代表部」なるものが開設されたことに抗議する口上書を送付した。また、同大使館は、ヴェローナ市の自治体に対しても、同「代表部」の法的地位を説明するよう要請した。

11日、在イタリア・ウクライナ大使館がフェイスブック上で関連コメントを発表した。

発表には、同大使館はヴェローナ市の地元親露勢力が2月9日に「在ヴェローナDPR代表部」なるものを開設したと発表したことを非難すると説明されている。また、同大使館がイタリア外務省に対し抗議の口上書を、ヴェローナ市の自治体に「代表部」の法的地位に関する説明を求める要請を送付したと書かれている。

なお、同大使館は、この偽「代表部」の「代表」を務める人物は、パリマリーノ・ゾッカテッリという地元で評判の悪い活動家であり、過去には長い間「ヴェネト州独立を求める地域委員会」委員長を務めており、その後、ロシアがウクライナへの侵略を開始してからは、ウクライナの一時的被占領下ドンバス地方との繋がりを「促進」する活動を行っていたことを指摘した。

その上で、大使館は、「個別の地方政治家による前述違法行為が、イタリア政府によるウクライナの主権・領土一体性を支持するという堅固な立場に疑念をもたらすことはないと、私たちは確信している」と強調した。