ウクライナの汚職捜査機関、パンドラ文書言及の送金を分析中

ウクライナの政権高官の汚職犯罪の捜査に特化した法執行機関「国家汚職対策局」(NABU)は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手・検証している「パンドラ文書」にて言及されているウクライナのプリヴァト銀行の送金の全てを分析している。

ウクルインフォルムが問い合わせたところ、NABUから回答を得た。

NABUの回答文には、「NABU捜査官は、いわゆるプリヴァト銀行事件の捜査の一環で、国際記者連合の情報にて言及されているものを含め、その金融機関の全ての送金を分析している。結果を受けて、法に従って決定が下されることになる」と書かれている。

3日、「捜査インフォ」は、「オフショア95」と題する調査報道動画を公開し、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手、検証している「パンドラ文書」にて、ゼレンシキー大統領とその周辺人物のオフショア企業へとオリガルヒのコロモイシキーが送金をしていたことが部分的に確認されたと報じていた。捜査インフォの調査報道では、記者たちは、オフショア企業の資金を受け取る最終所有者を判明させており、その資金がプリヴァと銀行から持ち出され、資金洗浄をしたものと部分的に重なる可能性を指摘していた。

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)による調査「パンドラ文書」は、世界の現職や過去の指導者35人や公職者300人以上が国外の租税回避地に設立した会社を通して不動産取引をしていたことを示している。その中には、トニー・ブレア元英首相、アブドラ・ヨルダン国王、ウフル・ケニヤッタ・ケニア大統領の名前も出てくる。

ウクライナ大統領府は、報じられたのは、2019年の大統領就任式の前の期間の話であり、それはゼレンシキー大統領が汚職対策法の規範を完璧に履行していることを明確に示していると主張している