EU、クリミア関連対露制裁を拡大 8名追加
欧州連合(EU)理事会は、被占領下ウクライナ領クリミアにて占領国ロシアの国内法を履行した人物8名を新たに制裁対象に加える決定を採択した。
11日、欧州理事会ウェブサイトにて発表された。
発表には、「EU理事会は本日、ウクライナの領土一体性、主権、独立を弱体化させる、あるいは脅威に与える行為を積極的に支持し、かつそのような政策を履行していることを根拠に、追加的に8名の人物に対して、制限措置を拡大することを決定した」と書かれている。
今回制裁対象となるのは、違法併合下クリミア・セヴァストーポリにて、ロシア国内法の適用に責任のある裁判官、検察官、治安機関将校といった法執行機関関係者だという。これらの人物は、クリミアの違法併合に反対する人物に対して、政治的動機の事件で偏見ある判決を下したり、迫害、あるいは弾圧を行ったりした人物とのこと。
今回の追加制裁の決定により、EUの関連制裁対象者リストは、個人185名、法人48となる。これら人物は、資産凍結、渡航禁止などの制限措置の対象となる。
追加制裁対象者リストは、EU官報に掲載されると書かれている。
また、発表には改めて、EUがロシア連邦によるクリミアとセヴァストーポリ市の違法併合を認めていないこと、ロシアによる国際法侵害を非難し続けていることが喚起されており、「EUは、ウクライナの領土一体性、主権、独立を揺らがずに支持し続けている」と強調されている。