露は拘束された露国民のルハンシクへの引き渡しを求めている=三者グループ・ウクライナ側

ウクライナ東部のロシア・ウクライナ武力紛争の平和的解決の協議を行う、ロシア・ウクライナ・欧州安全保障協力機構(OSCE)からなる三者コンタクト・グループ(TCG)での協議にて、ロシア側は、10月13日にウクライナ側に拘束されたロシア国籍戦闘員アンドレイ・コシャク氏のルハンシク市への引き渡しを要求している。

27日、TCGウクライナ代表団に加わるセルヒー・ハルマシュ氏がフェイスブック・アカウントにて伝えた

ハルマシュ氏は、ロシア側は、TCG会合にて、コンタクト・ライン新規通過検問地点の開通、年金、被拘束者相互解放といった問題ではなく、何よりもまず、ウクライナ側が10月13日にゾロテーにて拘束したロシア国籍の戦闘員アンドレイ・コシャク氏に関心を示したと伝えた。

ハルマシュ氏は、ロシア代表団のグルイズロフ団長は当初本件について話し合うのを拒否したが、その後、同代表団クリムハメトフ特別代表が、ロシア連邦の領事がいつコシャク氏へとアクセスできるかにつき関心を示したとし、さらにその際、クリムハメトフ氏は、コシャク氏を「なぜか」ルハンシク市に引き渡すよう要求したと伝えた。

この点につき、ハルマシュ氏は、「私たち(ウクライナ代表団)は、次のように尋ねた。『領事のアクセス、ということは、あなた方は彼(コシャク氏)がロシア国民であることを認めるのですね。しかし、だとすれば、どうして彼をルハンシク市へ引き渡すという話になるのでしょうか。そこ(ルハンシク市)は、ロシアにとってさえも、ウクライナ領でしょう?』と。しかし、私たちは、明確な回答を得られなかった」と報告した。

同氏はまた、ウクライナの裁判所が関連の判決を下すまではコシャク氏は拘束され続ける、そして、その後ロシアが自国民であるコシャク氏を求めるなら、ロシア国内やドネツィク・ルハンシク両州一部地域にて拘束されているウクライナ国民との相互解放問題を検討することはできる、と指摘した。

これに先立ち、10月13日、ウクライナ東部の統一作戦作戦圏にてウクライナ側がロシア国籍を所有する戦闘員を拘束した。これを受け、17日、ロシア占領軍の戦闘員は、ドネツィク州被占領下ホルリウカに滞在する欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)要員の移動を「拘束された戦闘員の解放まで」認めないと発言。また、ロシア連邦外務省は19日、ザハロヴァ報道官のコメントとして、ウクライナにてロシア国民のアレクセイ・コシャク氏が拘束されたことを認め、ウクライナ側に対して、コシャク氏の所在を伝え、ロシア領事のアクセスを保障するよう要請している。