クレーバ宇外相、独による無人機使用懸念にコメント

ウクライナのドミトロー・クレーバ外相は、ドイツ政府がウクライナによる攻撃型無人機使用に懸念を表明したことにつき、ドイツはウクライナによる自衛権行使としての無人機使用ではなく、ロシア占領軍によるミンスク諸合意の禁止する兵器の使用に懸念を表現すべきだったとコメントした。

28日、クレーバ外相がキーウ(キエフ)を訪問したカシス・スイス外相兼副大統領との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ外相は、「第一に、ウクライナは何にも違反していない。第二に、私たちは、自衛権行使のために、共同管理調整センター(JCCC)を通じて欧州安全保障協力機構(OSCE)と必要なコミュニケーション手続きを遵守していた。第三に、私が(ドイツ)パートナーたちの立場なら、何よりもまず、ミンスク諸合意にて禁止されている榴弾砲が、あってはならない場所、ミンスク諸合意の許す地点よりはるかにコンタクト・ライン近い地点にあったことを、懸念するだろう。しかし、榴弾砲がコンタクト・ラインに近づき、私たちの配置地点を砲撃し、私たちの兵を殺している時には、なぜか、その事実は然るべき評価を受けないのだ」と発言した。

同時に外相は、ウクライナ側はドイツ側と対話をしており、ドイツ側が平和的情勢解決を支持していること、ウクライナのロシアの侵略を止める努力を支援しようとしていることは疑っていないと指摘した。外相は、「その点につき、私たちは彼らに非常に感謝している。しかし、私たちは、どのような評価も全体の文脈を考慮して行わねばならないと考えている。そうして初めて、評価というものは客観的になるし、その評価を聞く人々も状況を正しく受け止められるようになるのだ」と発言した。

これに先立ち、ウクライナ軍参謀本部は26日、ウクライナ東部の統一作戦圏にて、ロシア占領軍からの攻撃を受けた際に停止要求を行ったが反応がなかったため、トルコ製攻撃型無人機「バイラクタル」を初めて使用、敵火砲を破壊したと伝えていた。

これを受けて、ドイツ外務省は27日、ウクライナ東部にて、ウクライナが無人機「バイラクタル」を使用したことに言及しつつ、対立する双方による無人機使用につき、強い懸念を表明していた。