ゼレンシキー大統領、2030年までに温室効果ガス65%削減を目標とすると発言【COP26】
ウクライナは、2030年までに温室効果ガスを65%削減し、2060年までに気候中立を達成することを目的とする。
ゼレンシキー大統領が、英グラスゴーにて開催されている国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)での演説にて発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー大統領は、「ウクライナは、パリ協定を批准した欧州で最初の国の一つだ。ウクライナは、国連の枠組条約(編集注:気候変動枠組み条約)45か国の内、排出量で4位である。私たちの目的は、2030年までに温室効果ガスを65%削減し、2060年までに気候中立を達成することだ」と発言した。
また大統領は、ウクライナはグラスゴーで提示されている複数のイニシアティブを支持しているとし、「特に、森林・土地利用宣言だ。私たちにとっては、特に緑の気候基金の枠内での、理想的かつ長期的な気候財政へのアクセスが重要だ」と発言した。
その他、ゼレンシキー大統領は、ウクライナが1994年に核兵器を放棄したことで安全保障の保証を大国から約束された「ブダペスト覚書」をを喚起し、「残念ながら、それは履行されなかった。そして、地球は欧州の中心に二つの『環境爆弾』を手に入れたのだ。それは、被占領下のクリミアと私たちのウクライナのドンバスの一部である」と発言した。
大統領は、独特な生態系を持つクリミア半島がロシア連邦の海軍基地となってしまっていると強調し、またウクライナ東部では炭鉱の崩落、地質の劣化、飲用水の不足が生じていると指摘した。
その上で大統領は、「それは全世界にとっての共通の脅威である」と強調した。
なお、10月31日から11月12日まで、英グラスゴーにて、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開催されている。ゼレンシキー大統領は、10月31日から同会議出席のために英国を訪問している。