ロシアがミンスク諸合意を履行したがっているかどうかが重要=ブリンケン米国務長官

ブリンケン米国務長官は、ロシアがミンスク諸合意を実質的に何も履行していないために、ウクライナ東部の武力紛争が解決していないと発言した。

ブリンケン氏がキーウ(キエフ)訪問時の米国営「アメリカの声」放送へのインタビュー時に発言した。

ブリンケン氏は、「ミンスク諸合意には、双方が実行しなければならない非常に重要な方策がある。その方策の多くを、ウクライナはすでに履行したか、履行しているか、あるいは、残っているものに関しては、履行し始めている。しかし、非常に残念ながら、他方で、ロシアはミンスク諸合意が定めていることを実質的に何も行っていないと言わざるを得ない。つまり、ドンバス問題は、ミンスク・プロセスによって解決していないのだ」と発言した。

同氏はまた、同プロセスの非常に重要な部分が、ノルマンディ・フォーマット(独仏宇露4国からなる協議フォーマット)であり、同フォーマットではまだ会談が行われていくと述べた。同時に、「しかし、ロシアは、同国はそれに敬意を持って接していることを証明しなければならない。過去数週間、私たちは、例えば、停戦を目にしてきた。これは、何かしら機能するものがあることの証明だ。しかし、主要な問題は、ロシアがミンスク諸合意を履行したがっているかどうかである」と指摘した。

米国がノルマンディ・フォーマットに加わる可能性について、ブリンケン氏は、自身の考えでは、問題は米国の参加にあるのではなく、ドンバス武力紛争解決にて、米国が役に立つかどうか、何らかの形で支援できるかどうかにあると思うと発言し、「もしそうであるならば、もちろん、私たちはそれを行う準備があるし、フランスとドイツのパートナーたちに私たちの考えを共有するだろう」と指摘した。

なお、19日、ブリンケン米国務長官がキーウを訪問し、ゼレンシキー大統領とクレーバ外相と会談した。その後、ブリンケン氏は、20日にベルリンを訪問して環大西洋4国(仏独英米)代表者と会談し、その後、21日には、ジュネーブにてラヴロフ露外相と会談することが発表されている。

写真:大統領府