日本政府、ウクライナ全土の渡航危険レベル「渡航中止勧告」へ引き上げ
24日、日本政府は、ウクライナ全土の危険レベルをレベル3の「渡航中止勧告」に引き上げた。
外務省海外安全ホームページの情報が更新された。
外務省の危険情報では、ロシア連邦の占領下にあるクリミアと小規模な戦闘が続き、一部が占領下にあるドネツィク・ルハンシク両州に関しては、これまでもレベル3の渡航中止勧告(「渡航は止めてください」)が出ていたが、今回はそれらを除くウクライナ全土の危険がレベル3に引き上げられた。
外務省は、「現在、ウクライナの国境周辺地域では、ロシア軍の増強等により緊張が高まっており、予断を許さない状況が続いています。そのような中で、関係国による外交努力の動きがある一方で、今後事態が急変する可能性もあります。このため、下記で別途指定する地域を除く全土を、新たにレベル3:『渡航は止めてください。』(渡航中止勧告)に引き上げます」と説明している。
また外務省は、事態が急変する場合に備え、日本国政府や在ウクライナ日本国大使館が発信する情報等を確認するよう呼びかけた他、「ウクライナに滞在中の皆様におかれては、商用便等が運航されている今、これらを利用して出国することを強くお勧めします」と伝えている。
これに先立ち、米国務省は24日、在ウクライナ米大使館の外交官の自発的国外退避への許可を出し、また外交官家族は退避を指示していた。
ウクライナ外務省は、今回の米国の決定につき「時期尚早」との見方を示している。
また、同日、ボレル欧州連合(EU)上級代表は、EUはウクライナからの外交官とその家族の退避を組織するつもりはないと発言している。