米英、プーチン露大統領個人への制裁可能性も排除せず

米国と英国は、ロシア連邦がウクライナに更なる侵攻を行った場合、ウラジーミル・プーチン露大統領本人に対する制裁発動の可能性も排除していないことを明らかにした。

米国では、25日、バイデン米大統領が記者とのやりとりの際に発言した。

プーチン氏がウクライナに侵攻した場合、彼本人に制裁を発動することを想像しているかとの質問に対して、バイデン大統領は、「ええ(想像している)」と明確に返答した。

バイデン氏はさらに、侵攻抑止を目的に「まもなく」欧州内の米軍の移動に関する決定を採択する可能性があると発言した。

またロイター通信報道によれば、英国のトラス外相は、プーチン露大統領への制裁発動につき質問されると「私たちは何も排除していない」と回答した。

トラス外相はまた、「私たち(英政府)は、制裁体制をより厳しいものにし、より多くのロシアの企業と個人を対象とできるようにするために、新しい法案を提出する」と発言し、提出は「数日以内」だと補足した。

なお、これに先立ち、20日、ブリンケン米国務長官は、ベルリンでの演説時、ロシアに対して、「平和と安全をもたらす外交の道」と「紛争と厳しい結果と国際的非難のみををもたらす侵略の道」があることをロシアに対して明確に示すために、米国は、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)、欧州安全保障協力機構(OSCE)、G7の同盟国・パートナー国と作業を続けると発言していた。

また同日、ドイツのベーアボック外相は、EU、NATO及びG7は、ロシアによるウクライナに対するどのような更なる攻撃的行為も「政治的、経済的、戦略的に多大な結果をもたらす」ことで一致していると強調し、またその際、制裁は「最大限効果的」なものでなければならないとし、それは「エネルギー問題」にも関わることであると示唆していた。

21日、日本の岸田首相と米国のバイデン大統領は、テレビ会談の際に、ロシアによるウクライナへの侵攻抑止についても協議を行った。ホワイトハウスと日本外務省の発表によれば、岸田首相は、「あらゆる攻撃に対する強力な行動の発動につき、米国、その他の同盟国・パートナー国、国際コミュニティとともに緊密に調整を続けると約束した」という。