ウクライナ・日本外交関係樹立30周年 両国大使館がメッセージ公開
2022年1月26日、ウクライナと日本は外交関係樹立から30周年を迎えた。同日、在日ウクライナ大使館と在ウクライナ日本国大使館は、それぞれ関連メッセージを発出した。
在日ウクライナ大使館は、ツイッター・アカウントにて、「本日は日本・ウクライナ外交関係樹立30周年になります。日本人の皆さま、ウクライナのことをご応援頂き有り難う御座います!今後とも友好関係を発展してお互いにサポートしましょう!」とコメントした。
また同大使館は、フェイスブック・アカウントでは、30周年記念にあたって、和プロジェクトTAISHIとの協力で在日ウクライナ大使館にて両国親善と平和の書道パフォーマンスを開催したと報告した。
その他、コルスンスキー駐日ウクライナ大使は、大使館フェイスブック・アカウントにて、日本に暮らすウクライナ人たちに対するメッセージを公開した。
大使は、ウクライナと日本の間には、実際にはウクライナの独立の前から歴史があるとし、オデーサにかつてあった日本総領事館、「緑のウクライナ」、ウクライナ人を父に持つ横綱大鵬、オデーサ市と横浜市、キーウ(キエフ)市と京都市の姉妹都市関係を喚起しつつ、「しかし、二者間の繋がりに特別なダイナミズムを与えたのは、1992年の外交関係樹立語だ。この期間、無関心でおらず、共通の努力に貢献した全ての人々に心から感謝している」と伝えた。
大使は続けて、「2014年、ロシアがウクライナに対して不快な戦争を始めた。それは今も続いている。日本は、2015年に対露制裁に加わったアジアで唯一の国だ。そこには、日本在住のウクライナ人コミュニティの大きな貢献がある。今日、敵の群れが私たちの国境沿いに現れ、全文明世界が激怒したモスクワの独裁者を正気に戻らせようと努力しているこの挑戦の時、あなた方は、ウクライナにとって特に必要となっている。日本は、ウクライナ領での戦闘行為が再開された場合の新たな国際制裁パッケージに加わる意志を認めた。平穏と団結を維持して、私たちの共通の目的である、ロシアの脅威の回避に向けて一緒に進んで行こうではないか。国家首脳陣、外務省、国軍が戦争回避のために、あらゆる可能なことを行っていることに、一切疑問を持たないで欲しい。どんな代償でも払うというのではなく、私たちの国益を完全に考慮した上で行動している。私たちの国の領土一体性、主権、自由は、ウクライナ外交の主要な優先課題だ」と強調した。
その上で大使は、日本在住ウクライナ人に、ソーシャルメディアでの日本語での投稿、講義実施、日本の市民との面会、文化・芸術行事を行うことは日本においてウクライナの利益を推進することになると伝えた。また、侵略者と対峙する上で日本のサポートの確保、自由貿易圏協定の締結、二重課税回避協定の更新、査証免除、ウクライナでの大型インフラプロジェクトの実現、技術・学術分野の協力発展が優先課題だと説明した。
また同日、松田邦紀駐ウクライナ日本国大使は、日本国大使館ウェブサイトに両国外交関係樹立30周年を記念する挨拶を掲載した。
松田大使は、「日・ウクライナ外交関係樹立30周年を迎えた本日を、日本国大使としてウクライナの皆様と共にお祝いできることを光栄に思います。過去30年間にわたり、日・ウクライナ関係は、あらゆる分野で目覚ましい発展を遂げてきました。日・ウクライナ両国の全ての関係者の皆様に対して敬意と感謝を表するとともに、次の30年を見据えて、より強固で互恵的な友好親善関係を築く為に、私たちは一層努力して参ります」と伝えた。
また、大使は、日本がウクライナとの国交樹立以降、主権、独立、領土一体性を支持してきたことを喚起し、「その姿勢は今後とも変わりません」と強調した。その上で、「引き続き、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携して、ウクライナの平和と安定と繁栄の実現に向けた、ウクライナの改革努力を積極的に支援してゆきます」と決意を伝えた。
さらに同日、在ウクライナ日本大使館は、フェイスブック・アカウントにて関連メッセージを掲載した。
日本大使館は、同日、両国首脳と外相の間で祝賀メッセージの交換が行われたことを喚起し、また日本とウクライナは、「基本的価値を共有する重要なパートナーとして強固な信頼関係」を築いていると伝えた。
さらに日本大使館は、「我が国は、ウクライナの主権及び領土の一体性を一貫して支持しており、また、ウクライナ国境周辺における露軍増強の動きを懸念を持って注視しており、国際社会と連携してウクライナへの支援を継続していきます」と強調した。