米国防省、ロシアによる捏造動画計画の情報を認める
米国防省は3日、ウクライナ軍がロシア人あるいはロシア語話者住民を攻撃しているかのように見せる動画を作成し、それをウクライナ侵攻の口実としようとしている計画に関する情報の存在を認めた。
カービー米国務長官が発表した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
カービー氏は、「私たちは確かに、ロシア人が侵攻の口実を捏造したがっているという情報を有している」と述べ、ロシアは過去にも類似の戦術を利用してきたと補足した。
同氏はまた、ロシアの偽装攻撃シナリオの内容は、あたかもウクライナの特殊部隊あるいは情報部隊がロシア人あるいはロシア語話者住民を攻撃したかのように見せるものだとし、それが「ウクライナに対する更なる侵略の正当化のため」に用いられる可能性があると説明した。
同氏はさらに、「そのフェイク攻撃の文脈にて、私たちは、死体や、嘆き悲しむ人々を演じる俳優の映ったカットや、破壊された自治体や軍用機材のカットが含まれる、捏造プロパガンダ動画を、ロシアが作り得たと考えている」と発言した。
加えて同氏は、軍用機材とは、ウクライナ軍の装備や、西側諸国がウクライナに供給したように見えるようなものとなるはずだと補足した。
これに先立ち、ニューヨークタイムズ紙は、米政府がロシアによるウクライナへのさらなる侵攻の口実とすべく偽装動画を作る計画の情報を入手していると報じていた。
報道では、同計画は、ウクライナ軍がロシア領あるいはウクライナ東部の「ロシア語話者」住民を攻撃したかのようにみせる偽装とその映像化を行うものであり、ロシアは、その動画をもって「ウクライナ政府がロシア語話者住民を虐殺している」と主張して、それをもって軍事侵攻の口実にする意向を有していると報じられた。
なお、1月14日、米国防省は、ロシアがウクライナに対する軍事侵攻の口実作りのために「偽旗作戦」を準備しているという信頼できる情報を入手していると発表していた。
更新(2月4日11:00):動詞の時制の誤りを修正。