日本衆院でウクライナ決議採択 連帯を表明 ロシア名指し非難は回避

日本の衆議院にて8日、ウクライナとの連帯を表明する決議が採択された。

衆議院ウェブサイトにて、「ウクライナを巡る憂慮すべき状況の改善を求める決議」の可決が公表された

発表には、衆議院が8日の本会議において、「ウクライナを巡る憂慮すべき状況の改善を求める決議案」を議題とし、提出者森英介君が趣旨弁明を行った後、可決」したと書かれている。提出は、森英介議員(「日・ウクライナ友好議員連盟」会長)他6名。

決議本文には、「昨年後半以降、ウクライナ国境付近の情勢は国外勢力の動向によって不安定化しており、緊迫した状況が継続」しており、「こうした状況を深く憂慮し、自国と地域の安定を望むウクライナ国民と常に共にあることを表明する」と書かれている。

情勢緊迫の原因を作っているロシアを名指しはせず「国外勢力」との表現に留めつつ、「​​いかなる国であろうとも、力による現状変更は断じて容認できない」との立場を表明した。

また、関係国々に対しては「外交努力を通じ、地域の安定が早期に回復するよう」求め、日本政府に対しては「国際社会とも連携し、あらゆる外交資源を駆使して、ウクライナの緊張状態の緩和と速やかな平和の実現に全力を尽くすことを強く」要請した。

その他、決議では、日本がウクライナの主権と領土の一体性を一貫して支持してきたこと、ウクライナの民主化を推進し、地域の平和と安定に寄与するために、G7をはじめとする国際社会と協調しながら支援を行ってきたことが喚起されている。

なお、日本の国会は、2014年のロシア・ウクライナ武力紛争発生時には、関連決議を採択していないため、同情勢に関連する決議の採択は今回が初めてとなる。