ウクライナ外相、露中接近による国家安全保障への脅威は現在はないと指摘

ウクライナのクレーバ外相は、露中首脳が共同声明に署名した後も、中国がロシアの対ウクライナ侵略を何らかの形で促進するとは思っていないと発言した。

クレーバ外相がICTV局番組出演時に発言した。

クレーバ氏は、「ロシアと中国の接近は、何らかのニュースではない。接近はそれ(編集注:北京での両国共同声明署名)よりずっと前から生じているのだ。私は、北大西洋条約機構(NATO)関連部分(編集注:両首脳共同声明のNATO不拡散の保証要求部分)については、ロシア連邦のイニシアティブであり、賭け金を上げて、圧力の温度を高めることを目的にしたものだということを疑っていない。しかし、中国がウクライナにて貿易利益を有していること、現在、中国が何らかの形でロシアの対ウクライナ侵略を促すと思える根拠が見られないことは、忘れないでいようではないか」と発言した。

同氏はまた、同署名は「ロシアが自らの利益のために遊んでいる、外交的ジェスチャーだ」との見方を示した。

同氏は、「私たちは、何が起きているか理解している。しかし、私たちには、中国との対話のレベルがあり、私たちは全てのリスクを良く理解している。しかし、同時に、ロシアが行っている大きなゲームについても理解しているのだ」と指摘した。

これに先立ち、2月4日、プーチン露大統領と習中国国家主席が共同声明に署名した。同声明には、今後のNATO不拡散の保証要求が含まれている。その代わりに、プーチン露大統領は、声明にて、台湾の独立の不承認を支持し、台湾が中国の不可分の領土であることを認めている。