ゼレンシキー大統領、マクロン仏大統領と会談 4国首脳会談開催に期待

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ウクライナのゼレンシキー大統領は8日、キーウ(キエフ)を訪問したマクロン仏大統領と会談した。ゼレンシキー氏は、ウクライナ東部情勢解決プロセスがマクロン氏との重要議題の一つであったとし、独仏宇露4国からなるノルマンディ・フォーマットの首脳会談が近々開催されることへの期待を表明した。

ゼレンシキー大統領がマクロン仏大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「正に和平プロセスが私たちの今日の協議の重要議題の一つだった。私たちは、2019年12月のパリ首脳会談で達成された合意にしたがって、近々ノルマンディ4国首脳の次期協議の開催ができることを期待している」と発言した。

同氏はまた、首脳会談の道に向けた重要な一歩が、ノルマンディ・フォーマット首脳補佐官級対話の活性化だと指摘し、前回の首脳補佐官級会合は1月26日に開催されており、次期ベルリン会合は「近々」開催が予定されていると伝えた(編集注:マクロン仏大統領は2月10日開催と発言)。そして、「1月26日の会合と次のベルリンの協議が、ノルマンディ首脳会談の開催を近づけることを期待している」と強調した。

また、マクロン仏大統領は、ミンスク諸合意がウクライナ東部の強靭な平和を達成するための唯一の手段だと発言した。マクロン氏は、「1月26日の補佐官級会合にて、ウクライナは、同諸合意の道を進む準備があることを認めており、私たちは今後の行動を大筋を描いた。私は、この問題を昨日プーチン氏と協議しており、彼はミンスク諸合意履行を続ける意向があることを認めた。そして私は今日、あなたから、あなたもその諸合意を履行する準備があると聞いた。私は、今日、それが強靭な平和へ向かえる唯一の道だと思っている」と発言した。

同氏は、2015年、ミンスク諸合意の署名が流血を止めたのであり、その点で同諸合意を効果的な手段とみなすことは可能だとし、「そのため、私たちは、完全履行のためにさらに前進をしなければならない。全ての当事者、全ての参加者が自らの義務を遵守するようにしなければならないし、フランスとドイツはその努力を支える準備がある」と指摘した。

さらに同氏は、2月10日に、ベルリンにて、ノルマンディ首脳補佐官級会合が開催されると認め、プロセスが前に進むことへの期待を表明した。

同氏は、「私たちは現在、私たちの立場を近づけるべく作業をすべきである。もちろん、そのためには一定の時間が必要だ。(中略)私たちは、立場の協議と説明をしなければならないが、それは、第一に、まずエスカレーションのレベルを下げるため、第二に、これはプーチン大統領にもゼレンシキー大統領にも明確に伝えたが、ミンスク諸合意を基本にして、全ての手続きを遵守して、(中略)三者コンタクト・グループ(TCG)にてその問題を協議して、私たちは、その2015年に署名した文書が履行されるように促すことができるようにすることだ」と発言した。

加えて同氏は、今後数週間、異なる解釈を克服すること、相互の信頼を回復すること、ウクライナ国境周辺のエスカレーションを低減することの重要性を指摘した。

これに先立ち、7日、マクロン仏大統領はモスクワでプーチン露大統領と会談した。その後、マクロン氏は、キーウを訪れ、ゼレンシキー大統領とも会談している。フランス大統領のウクライナ訪問は24年ぶり。

写真:大統領府、ウクルインフォルム