ゼレンシキー宇大統領、侵攻を予防する制裁が不在であることに不満表明

ゼレンシキー大統領は、国際パートナーに対して、ロシアによるウクライナへの全面的侵攻を防ぐために予防的に制裁を発動することが必要だと主張したが、理解が得られなかったと発言した。

19日、ゼレンシキー大統領がミュンヘン安全保障会議にてウクライナ東部の攻撃に関する質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「あなたたちは私に、戦争は数日後に100%起こると述べている。であれば、なぜ待っているのだ? 私たちは、国に爆撃や銃撃が行われて、私たちの国境や経済がなくなってから、あるいは、私たちの国の領土が占領されてから、あなた方の制裁が必要となるわけではない。そうなってからであれば、何のための制裁だというのか」と強調した。

また、制裁発動を今すぐ望んでいるかと聞かれると、ゼレンシキー氏は、今すぐの発動を期待しているわけではないが、しかし、国際パートナー国は今のところ、対露制裁のリストを渡すことも同意していないと発言した。同氏は、「ロシアが軍を撤退したら、制裁の問題はなくなる。しかし、現在、戦争が起きた時に発動される制裁の予防的発表に関しても、支持が得られていないのだ。であれば、率直に言おう。もし今、戦争になった時に誰に対して(制裁が)発動されるかを言えないのであれば、それは本当に科されるのだろうか、という疑問が私にはある」と発言した。

写真:大統領府