ドイツはウクライナに武器を供給していく=シュタインマイヤー独大統領

シュタインマイヤー独大統領は12日、戦闘が起きている地域に武器を供給するというのはドイツの最近までの安全保障哲学に反するが、それでもドイツはウクライナに武器を供給していくと発言した。

シュタインマイヤー独大統領がワルシャワでのドゥダ・ポーランド大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

シュタインマイヤー氏は、(紛争発生地域への)武器供給は最近までドイツの安全保障哲学と合わないものであったが、それでもドイツ政府は今後ウクライナに武器を供給していくと発言した。同氏はまた、ドイツとポーランドの両国政府は、ウクライナ支援の行動につき緊密に協力していると発言した。

またシュタインマイヤー氏は、「私たちはウクライナと連帯している」と強調した。

さらに同氏は、プーチン露大統領は欧州を分断することはできなかったし、欧州はむしろ外部の侵略への対抗に向けて強くなったと発言した。同氏は、「あのようなロシアと通常の関係に戻ることはあり得ない。ロシアの戦争犯罪を世界中が目にした。それらは記録し、捜査しなければならず、犯罪者と、政治的決定を下した者の責任が追及されねばならない」と強調した。

また同氏は、ロシアのウクライナにおける残虐行為は止められねばならないとし、ロシア大統領に対して、戦闘行為を止め、マリウポリからの民間人の避難を認めるよう呼びかけた。

制裁については、シュタインマイヤー氏は、欧州連合(EU)加盟国はロシアに対する経済的圧力を強めなければならないと述べ、全ての国がロシアからのエネルギー輸入を減らす努力をすべきであり、ドイツはロシアからの天然ガス輸入を60%から40%に減らしたと指摘した。

同氏は、「まだまだ多くのことがあると言うことはできるが、しかしこれらのデータから、私たちがロシアへのエネルギー依存の減少に真剣に向き合っていることがわかるだろう」と発言した。

また同氏は、ドイツの経済構造の観点から、「誰かが望んでいるような、ロシアのエネルギーを急速に断つということはできない。制裁を主導する者が、ロシア以上に苦しむべきではない」と指摘した。

これに先立ち、シュタインマイヤー独大統領は4月4日、独露間ガスパイプラインプロジェクト「ノルド・ストリーム2」、対露政策、プーチン露大統領への自らのこれまでの評価を「誤りだった」と初めて認めている