「制裁グループ」は対露制裁強化のための10段階計画を作成した=宇大統領府長官

ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領府長官は21日、自身と米国のマイケル・マクフォール・スタンフォード大学教授の率いる、専門家グループ「国際対露制裁作業グループ」が10段階からなる制裁強化行動計画を作ったことを報告した。

イェルマーク長官が対露制裁圧力強化行動計画のプレゼンテーションの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

イェルマーク氏は、「この文書は、制裁圧力強化のための優先順位のある10のステップから構成されている」と伝えた。

同氏は、ロシアにウクライナに対する戦争のための資金を獲得させないようにするには、何よりロシアの天然ガスと石油の完全禁輸の施行が必要だと指摘した。

さらに同氏は、金融分野では、ロシアとベラルーシの全ての金融機関に対する制裁を発動した上で、並行して、ロシア製品に対する貿易制限を強化しなければならないと説明した。

同時に同氏は、ロシアとベラルーシをテロ支援国家に、ロシア軍をテロ組織に認定することが重要な制裁となると強調した。

また同氏は、「幹部とその家族、政党の主要構成員、国営企業管理者への個人制裁拡大が想定されている」とも説明した。さらに、クレムリンのプロパガンダを拡散する人物や国営企業に対する制裁強化も不可欠だと主張した。

同氏は、ロシアとベラルーシに制裁回避のための支援を行う個人・法人に対する二次制裁手段の適用も必要だと指摘した。

その上で同氏は、「理解しなければいけないことは、全てのものが制裁対象とならねばならないということだ。現在許されているものも見直さなければならない。そうでなければ、私たちは必要な効果を得られない」と発言した。

同氏は、今回マクフォール教授とともに作成された対露制裁強化行動計画は、今後のウクライナ政府の作業の基本となり、また国際パートナー国に対して、今後の対露制裁強化のための基本として提案されていくと報告した。

国際対露制裁作業グループが作成した「対露制裁強化行動計画」はオンラインで閲覧できる

また、スタンフォード大学には、「国際対露制裁作業グループ」を紹介するウェブページが作成されている。

写真:大統領府