ゼレンシキー宇大統領、クリミア問題代表と脱占領問題やクリミア住民の気持ちを協議
ゼレンシキー大統領は24日、4月に任命したタミラ・タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表(代表部はキーウに位置)などと会談し、クリミア脱占領問題について協議を行った。
大統領府広報室が公表した。
発表によれば、協議のテーマの一つはロシア連邦により一時的に占領されているクリミア自治共和国とセヴァストーポリ市に在住するウクライナ国民の「気持ち」であった。
ゼレンシキー大統領は、「私たちにとって、被占領下クリミア・セヴァストーポリの人々がどんな気持ちでいるかを理解することは重要だ。なぜなら、私たちは、クリミアを占領から解放する際、積極的かつ無関心ではない現地のウクライナ国民が主要な柱となることを認識しているからだ。私たちは、彼らを支えなければならない」と強調した。
さらにゼレンシキー氏は、脱占領支持への国際社会の政治的サポートを高めるための仕事の他に、何よりも、クリミアに暮らすウクライナ国民の権利を保障するのに役立つ法的文書の採択についても考えるべきだと発言した。
タシェヴァ代表は、代表部による、クリミア在住のウクライナ国民とのコンタクトを維持する活動について報告した。タシェヴァ氏は、クリミア住民は戦争に対して一定の抗議をしており、また大陸側ウクライナとの連帯を示していると説明した。その他、活動家に対する迫害と関連する個別の出来事についても指摘した。
タシェヴァ氏は、「私たちは、その人たちとコンタクトを維持しなければならない。私たちが被占領地からの連帯のシグナルを見ていること、大切に思っていることを、彼らが感じなければいけない」と発言した。
会談では、出席者たちはゼレンシキー大統領のイニシアティブ「クリミア・プラットフォーム」を発展させる展望について協議し、特に、2022年8月に同プラットフォームの初回(2021年)首脳会談の参加者を招待する国際イベントを開き、その際にクリミア・プラットフォーム宣言を支持する国を拡大する可能性について話し合った。
タシェヴァ氏は、現在クリミアにて拘束されているジェリャル・クリミア・タタール民族代議会議「メジュリス」副代表からの書簡をゼレンシキー氏に渡した。
なお、ゼレンシキー大統領は、4月25日にタシェヴァ氏を「クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表」に任命していた。タシェヴァ氏は、その時点までは、同代表部の副代表を務め、さらに以前は市民団体「クリミアSOS」の代表を務めていた人物。