ロシアのウクライナ領「併合」発表は戦場に変化をもたらさない=ウクライナ政権関係者
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、ロシアに占領されている領土で偽「住民投票が行われようが、ロシアが核兵器使用で脅しをかけようが、ウクライナは全ての被占領地を取り返す決意を持っていると発言した。
ポドリャク氏がAP通信へのインタビュー時に発言した。大統領府広報室が伝えた。
ポドリャク氏は、ロシアが近日中に一時的占領下ウクライナ領ドネツィク州、ヘルソン州、ルハンシク州、ザポリッジャ州のいわゆる「編入」を宣言しようが、戦場では何も変わらないと発言した。
同氏は、「私たちは、軍事手段で自国領を解放する。そして、私たちの行動は、ロシア連邦が何を考えているかや何を望んでいるかよりも、ウクライナの軍事力にかかっているのだ」と発言した。
また同氏は、ウクライナにとってはロシアに制圧された領土を全て取り戻すことが決定的に不可欠であるとし、またそれはウクライナにとって重要なだけでなく、欧州の隣国にとっても重要だと指摘した。
同氏は、「そうでなければ、ロシアは自分には世界を脅迫し、賭け金を上げ、紛争をエスカレートする権利があると感じてしまうし、自らを欧州に対するこの残酷な戦争の勝者だとみなしてしまう」と発言した。
加えて同氏は、欧州における安定の確保のためには、ウクライナ領の完全回復が必要だとの見方を示した。同氏は、「それのみが戦争のさらなる展開を予防することになるのだ」と発言した。
さらに同氏は、ロシアとの間で意味ある協議を近い将来行える可能性については「弱々しい希望」しかないと発言した。とりわけ、同氏は、ロシアの約束を守る準備について疑問があるとし、ロシアの政権交換は部隊の再編や戦場での立場強化のために時間を稼ぎたがっているだけだと指摘した。
同氏は、「ロシアは常に最後通牒的なスタイルで協議について話してきたが、しかしそれは外部聴衆のために話されているものである。なぜなら、パートナー国の側からウクライナへ圧力がかけられることを望んでいるからだ」と発言した。