ゼレンシキー宇大統領、グロッシーIAEA事務局長と会談 露の原発「奪取」への対応協議

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ウクライナのゼレンシキー大統領は6日、キーウを訪問した国際原子力機関(IAEA)のグロッシー事務局長と会談した際、同国南部のザポリッジャ原子力発電所から500名のロシア戦闘員が撤退してはじめて、欧州は安全を得ることができると発言した。

大統領府広報室が、ゼレンシキー大統領とグロッシーIAEA事務局長の会談の結果の公表した

ゼレンシキー氏は、「今のところ、ザポリッジャ原発敷地に戦闘員がいるという主要な問題は解決されていない。私たちの職員が確認した情報では、彼らの数は約500人だ。その者たちをどうするべきだろうか?」と発言した。

また同氏は、ウクライナ政権と社会は、IAEAから、ロシア政府がウクライナの原発を自分の物としようしている試みへの対応に期待していると伝えた。同氏は、「本件は、ロシア大統領が大統領令に署名し、それによってザポリッジャ原発を同国資産に移譲することを義務付ける、という歴史に例のない出来事である。私たちは、IAEAの本件に関する断固とした声明を強く期待している。社会は、そのことに対する非難をとても待っている。私の個人的な理解では、それは乗っ取りだ」と強調した。

グロッシー氏は、ロシア大統領のザポリッジャ原発をロシアの資産へと移譲する決定は、国際法違反だと発言した。

また、会談時、ゼレンシキー氏は、グロッシー氏に対して、ロシアに拘束されていたムラショウ・ザポリッジャ原発総裁の帰還支援につき謝意を伝えた。

その他、ロイター通信は、キーウ市内で記者会見を行ったグロッシー氏による、ロシアに占拠されているロシア原発は「ウクライナ企業である」とのIAEAの立場に関する発言を報じている