マリウポリ防衛戦指揮官5名の帰還に際してトルコはウクライナに条件を出していない=ウクライナ大使

ボドナール駐トルコ・ウクライナ大使は、マリウポリ防衛戦でウクライナ側の部隊を率い、ロシアからの解放後にトルコで保護されていた5名の指揮官のウクライナへの帰還に際し、トルコはウクライナに何の条件も出さなかったと発言した。

ボドナール大使がニュースサイト「ラジオ・リバティ」の番組「スヴォボーダ・ラーノク」出演時に発言した

ボドナール氏はまた、トルコは、実現された指揮官の帰還の方法ではトルコが自らの国際社会での立場を強めることができることから、その帰還作戦に関心を抱いていたと指摘した。

同氏は、「私たちの軍人帰還に関しては、私の知る限り、本当にどんな条件も出されていない」と述べた。また同氏は、「それは仲介者であるトルコ側の立場の特別さであり、その立場が、プロセスを続かせる上で、いわゆる良好なサービスを提供することになっている。トルコの役割は、もちろん、そのプロセス(編集注:指揮官帰還プロセス)においても重要である。なぜなら、トルコへの支持が高まるからだ」と発言した。

その際同氏は、「それが(編集注:トルコから)ウクライナへの善意の印でしかなかったと考えるのはやめておこう。それはまた、トルコがロシアと対話する上での立場を強めるものでもあるのだ」と指摘した。

その他同氏は、5名の指揮官の解放に関する協議は数か月かかったとし、そのプロセスには外交関係者全体が関与してきたと伝えた。同氏は、「準備作業は数か月続いた。大統領はエルドアン大統領と、訪問の時だけ協議したのではなく、事前に複数回の電話会談も行った」と説明した。

これに先立ち、8日、ゼレンシキー大統領は、トルコ訪問時に、マリウポリのアゾフスタリ防衛戦を指揮した5名の指揮官とともにウクライナへ帰還すると発表していた