モルドバ外務省、自国ガガウズ自治区の代表部を露モスクワに開設することはできないと説明
モルドバ外務欧州統合省は14日、同国南部のガガウズ民族が多く居住する「ガガウズ自治区」がロシア首都モスクワに独自に代表部を開設することはできないと説明した。
モルドバ外務省が、ガガウズ自治区のグツル首長の発言にコメントした。モルドバのニュースサイト「ニュースメーカー」が報じた。
外務省は、「ガガウズは、国際法の主体ではなく、他国に公的代表部を開設することはできない。その権利は、モルドバ中央政権の専権である」と伝えた。
さらに同省は、類似の声明が聞かれるのは初めてではないとし、「類似の試みは、(編集注:元ガガウズ自治区首長の)ヴラフ氏が職についた2015年から行われている。しかし、類似の案は法に合致していないことから、それは実現されていない」と伝えた。
これに先立ち、モルドバのガガウズ自治区のグツル首長が、ロシアのプロパガンダメディアへのインタビュー時に、モスクワにガガウズ自治区の代表部を開設する意向があると発言していた。
なお、ガガウズ自治区は、モルドバ南部に1990年代に設置された一定の自治権を持つ地域。自治区の首長はモルドバ政府の一員の地位を有す。ガガウズ自治区は独自の民族会議を有するが、同時にモルドバ憲法とモルドバ国内法が同自治区内で効力を有している。