スロバキアとウクライナ、穀物の禁輸の代わりに貿易ライセンス制度を作ることで合意

スロバキアとウクライナ両国の農業省は、穀物取引のライセンス制度を作ることで合意した。

21日、スロバキアの農業省が発表した。ロイター通信が報じた

発表によれば、ウクライナが世界貿易機関(WTO)へのスロバキアの提訴を止めることに同意したと書かれている。

スロバキア農業省は、「(両国閣僚)はライセンスの発効と管理に基づく穀物貿易システムを作ることで合意した」と電子メールで発表したという。

同時に発表には、そのライセンス制度がどのように機能するかについての詳細は書かれていないとのこと。

これに先立ち、20日、ウクライナのソリシキー農業政策食料相は、スロバキアのビレシュ農業・村発展相とウクライナの農産物輸出問題の協議を行っていた。

欧州連合(EU)は9月15日、ウクライナの農産物4品目を近隣EU加盟国5か国に輸入できなくする暫定措置を延長しないことを決定していた。

しかし、欧州委員会の同決定を受けて、ポーランド、ハンガリー、スロバキアの3か国は、ウクライナの穀物の輸入への禁止措置を独自に継続すると発表していた。

2023年5月、欧州委員会は、ブルガリア、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、ルーマニアの5か国の要請を受けて、ウクライナから5か国への小麦、トウモロコシ、ナタネ、ヒマワリの輸出を禁止していた。6月5日、同禁輸措置は2023年9月15日まで延長されていた。

ウクライナ政府は、ポーランドとハンガリーとスロバキアがウクライナの農産物への禁輸を9月16日以降も独自に継続したことを受け、世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表していた。