ゼレンシキー宇大統領、タミーム・カタール首長と人道支援につき協議

ウクライナのゼレンシキー大統領は22日、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長と電話会談を行い、カタールによるウクライナへの人道支援供与やロシアにより連れ去られたウクライナ児童の帰還支援につき謝意を伝えた。

ウクライナ大統領府広報室が公表した

発表によれば、ゼレンシキー大統領はカタールによる総額1億ドルのウクライナのエネルギー分野強化や救急外科部門の機材といった人道支援に謝意を伝えた。また、同氏は、カタールがウクライナの違法に追放されたり強制的に連れ去られた児童の帰還において重要な仲介の役割を果たしていることを指摘した。

その際同氏は、「私たちが文書で確認できるだけで、約20万人のさらわれた児童がいる。それは恐ろしい数だが、現実の数はさらに多い。そのため、私たちにはその作業を続けなければならない。私たちは、さらなる調整と協力の準備がある」と発言した。

さらに同氏は、カタールがオレーナ・ゼレンシカ大統領夫人による病院再建プロジェクトの実現に関心を示していることを指摘した。

両者はまた、中東情勢につき協議し、紛争の沈静化、平和の模索、民間人の保護のための努力が必要だとの点で一致した。ゼレンシキー氏は、民間人避難と人道支援の供給のための人道回廊を障害なく機能させることが重要だと強調した。

ゼレンシキー氏は、グローバルな挑戦が生じている中でも、ウクライナの提案する和平案「平和の公式」の実現に湾岸諸国が参加することが重要だと指摘した。そして同氏は、前回のジェッダにおける国家安全保障担当首脳補佐官級会合にカタールが代表団を送ったことと、月末にマルタで開催される次期会合へもカタールが代表者を送る準備があることにつき謝意を伝えた。

なお、ロイター通信が16日、ロシアが違法に連れ去ったウクライナ児童4名がカタールの支援により帰還することができたと報じていた

写真:大統領府