クレーバ宇外相、EU加盟国外相にさらなる武器供与と露資産接収等呼びかけ

ウクライナのクレーバ外相は22日、ウクライナは欧州連合(EU)加盟協議開始のための協議枠組みの迅速な採択を待っていると述べ、さらにEUに対して、武器供与の増加、ロシア凍結資産の接収、ロシアへの重要部品の供給停止などを呼びかけた。

クレーバ外相が同日開催されたEU外務理事会会合へのオンライン演説の際に発言した。ウクライナ外務省が公表した

発表によれば、クレーバ外相は、EU加盟国外相に対して、ロシアの空からの攻撃が激化していると伝え、ウクライナへの軍事支援を増加し、供給を加速するよう呼びかけた。

その際クレーバ氏は、「防空強化は優先課題であり続けている。『パトリオット』『ナサムス』『アイリスティー』『SAMP/T』は、町全体と何千の人々の命を救っている略称だ。私はまた、榴弾砲砲弾、あらゆる種類の無人機、射程300キロ以上の長射程ミサイルの供給加速も呼びかける。砲弾が多ければ多いほど、損耗は少なくなり、射程が長くなればなるほど、戦争は短くなる」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナにて欧州防衛産業と欧州防衛ハブの共同空間を創設する必要があると指摘した。

また同氏は、ウクライナのEU加盟交渉開始に関する決定は歴史的だったと述べ、その実際の開始に向けてできるだけ早く進むよう呼びかけた。同氏は、欧州委員会が定めていた4つの立法行為全ての履行における進展を伝え、それが協議枠組みを確定する上での基本とならねばならないと述べた。

加えて同氏は、「私たちはテンポを維持して、法律のスクリーニングを行い、協議の枠組みを準備せねばならない。私たちは、今後数か月でウクライナによる4つの方策実施に関する欧州委員会の評価が出た後すぐに、枠組みができるだけ早く確定されることを期待している。それにより、私たちは、今年前半にはもう最初の政府間会議を開催できるようになる」と強調した。

同氏はまた、欧州理事会が2月1日にウクライナへの総額500億ユーロの長期的財政拠出プログラムが採択されることが重要だと喚起した。

その他同氏は、ロシアは現在まで武器生産のために使用する複数の技術・機材を受け取ることができていると指摘した。

同氏は、「ロシアが武器製造に使用しているデュアルユース品といくつか民生品の供給禁止が必要だ。あなた方の国は、世界で最もよく資金が拠出されているインテリジェンスを保有しており、それが当該のビジネス・スキームを摘発して、ブロックすることは可能だ」と指摘した。

加えて同氏は、次期対露制裁パッケージの迅速な確定と、ウクライナ復興のためにロシアの凍結資産を利用するメカニズムの模索作業が成功することへの期待を表明した。