ウクライナ国会、ロシア連邦内のイングーシ共和国の領土一体性回復を支持

ウクライナ最高会議(国会)は23日、ロシア連邦のイングーシ民族による独立国家を創設し、イングーシの領土一体性を回復する権利を認め、ロシア連邦によるイングーシ人に対する犯罪を非難する決議を採択した。

ホンチャレンコ最高会議野党会派「欧州連帯党」議員がテレグラム・チャンネルで関連決議第10344の採択を報告した

決議には、1944年にソ連の全体主義政権がチェチェン・イングーシ自治ソ連社会主義共和国を違法に解体し、イングーシ人を同民族の歴史・民族的領域から強制的かつ大規模に追放し、彼らの民族領域の一部をソ連内の他の行政空間へと勝手に統合し、彼らの土地に対する他の民族の入植が意図的に行われたと指摘されている。

これに関連して、最高会議は、イングーシ民族の自決権と独立主権民族国家の建設の権利を認めると表明した。

さらに議員たちは、1944年のソ連によるイングーシ人の大規模追放、民族と故地の分断、イングーシ民族アイデンティティの破壊、1992年のイングーシ人大量殺害、政治的弾圧、ロシア連邦政権がイングーシ民族大虐殺を目的にとして行ったその他の犯罪を非難した。

そして、最高会議は、イングーシ人によるイングーシの領土一体性と民族アイデンティティの回復に向けた願望への支持を表明した。

議員たちは、最高会議議長に対して、同決議を国際社会に送付し、イングーシ民族支持の決定を採択するよう呼びかけるよう要請した。

なお、ウクライナ最高会議は2022年10月18日、チェチェン・イチケリア共和国をロシア連邦により一時的占領下にあると認定した上で、チェチェン民族に対するジェノサイドを非難する声明を採択していた