中国特別代表、ウクライナ、ロシア、欧州を再び訪問へ

中国の毛寧外務報道官は28日、「ウクライナ危機の政治的解決手段の模索」のために、同国の李輝ユーラシア問題政府特別代表を今週末からウクライナ、欧州諸国、ロシアへと再び派遣すると発表した。

毛外務報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

毛氏は、「3月2日から、李輝中国ユーラシア問題政府特別代表が『ウクライナ危機』(編集注:「ロシアによる対ウクライナ全面侵略戦争」の中国政府による呼称)の政治的解決の模索のための第2弾シャトル外交を行う」と発言した。

その際同氏は、李特別代表はEU本部、ポーランド、ウクライナ、ドイツ、フランス、ロシアを訪れると伝えた。

これに先立ち、李中国特別代表は、2023年5月に同国の停戦関連の提案について協議することを目的にキーウ、欧州各国首都、モスクワを訪問していた。

李氏は、周遊後に、訪問したいずれの国も停戦の準備があることを確認したが、現時点ではウクライナもロシアも戦争終結につき正反対の見方を有しており、協議テーブルに着く準備がないことを認めていた。

中国は、2023年2月、ロシアのウクライナ全面侵攻から1年に際して、「ウクライナ危機の政治的解決に関する立場」と称する12項目の文書を発表していた。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、ウクライナ領からロシア軍が撤退するまでは停戦はロシアによる戦力増強となるのであり、撤退以前の停戦に関する「和平計画」はどのようなものも生じないと発言している。

写真:新華社